【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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485:名無しNIPPER[saga]
2018/04/22(日) 20:46:10.71 ID:TS+ShyS90

「? あら、私たちのことを知っているの?」

 めぐみが問いかけると、鈴蘭はブルブルと首を振った。

「し、知らないわ! 全然、これっぽっちも……」

「まぁ、そうよね。初めましてだし。転校生の後藤さんよね? はじめまして、私は大埜めぐみ。あなたのお友達の……」

 めぐみがチラリとイタズラっぽくはじめを見る。はじめは恥ずかしそうにはにかんで、頷いた。

「……騎馬さんと同じ、生徒会役員なの」

「べっ、べつに、自己紹介しろなんて言ってないわよ」

 鈴蘭はぷいとそっぽを向く。

「すまないね、大埜さん。鈴蘭は気分屋なんだ」

 はじめが言った。

「でも、根は悪い子じゃないから、どうか許してあげてほしい」

「……ふん!」

 鈴蘭は、不機嫌そうに鼻を鳴らすと、そのままどかっと席に腰かけた。観念したということだろう。はじめはホッとしたように笑い、ゆうきたちに向き直った。

「大埜さん、王野さん、美旗さん、こんなところにいたのか。探す手間が省けてよかったよ」

「? どうかしたの?」

「実は、生徒会で緊急の仕事が出来たんだ。それでみんなを探していたんだ」

「あら。じゃあ、私とあきらは行った方が良さそうね」

 めぐみが心配そうにゆうきを見る。しかし、当のゆうきはそれに気づかない。

「えっ? じゃあ、わたし、生徒会に行っていいの?」

 ゆうきが期待を込めて言う。居残りを回避するのは、とても魅力的だ。が、はじめが不思議そうに言った。

「ん? 王野さん、どうしてジャージなんだい?」

「えっ? いや、その、今から、技術の居残りの予定で……」

「居残り? それは仕方がない。学業は学校において何より優先されるべきものだ。今日の生徒会活動には参加しなくていいから、王野さんはしっかり居残り授業に励むように」

 にべもない言葉だった。

「……はぁい」

 ゆうきの元気のない返事に頷くと、はじめはめぐみとあきらの肩に手を置いて、言った。

「それでは、大埜さん、美旗さん、生徒会室に向かおう」

「え、ええ」

「うん……」

「鈴蘭、しっかりと居残り授業を受けるんだよ。後で様子を見に来るからね」

「わかったわよ! しつこいわね!」

 そのまま、はじめと連れ立って、めぐみとあきらは木工室を後にした。



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