【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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名無しNIPPER
[saga]
2018/04/22(日) 20:43:54.64 ID:TS+ShyS90
「…………」
「あっ……」
ゆうき表情がますます暗くなる。めぐみもすぐに、自分がまたもや失言をしたのだと悟った。
「……みんなわたしの敵だ」
「ご、ごめんなさい。嫌味みたいになっちゃったけど、そんなつもりなかったの。だってほら、ゆうき以外クラスのほぼ全員がもう最後の磨き作業に入ってるし……」
「……ねえ、めぐみ。いくらなんでもわざとやってない?」
「うっ……」
あきらの呆れるような声がめぐみの心にグサグサと刺さる。
「……ごめんなさい。私、どうしてこう余計なことばかり言ってしまうのかしら」
「いいよ。めぐみがわざと言ってるわけじゃないって知ってるから」
ゆうきは意気消沈した表情のまま、言った。
「いいもん。みんなが先に作業終わってても、わたしひとりでがんばるもん」
「だ、だから、私たちも手伝うって――」
「――そりゃダメだぞ、大埜」
背後から声がかかる。
「みんなひとりでがんばって作品を完成させてるんだ。王野だけお前たちに手伝ってもらうのは、フェアじゃないだろう?」
「松永先生……」
ヨレヨレの作業着に、成人男性にしては高くも低くもない上背。スリムというよりは、痩せているという表現の方が似合いそうなスタイル。分厚い眼鏡にかさなる前髪。やる気がなさそうに見える垂れ目。決してイケているとは言えない若手の教諭、松永小次郎先生だ。
松永先生はくずれ落ちたゆうきの本棚だった木材を拾い上げ、眺める。
「んー……これは一から作り直しだな」
「はい……」
ゆうきがうなだれたまま応える。
「もうすぐチャイムが鳴ってしまうから、居残りだな。今日の放課後は大丈夫か?」
「……はい、残れます」
「よし。じゃあ、今日の放課後、またジャージに着替えてここに来い」
「……わかりました」
ゆうきの表情は沈んだままだ。松永先生は心配そうな顔をしていたが、授業の残り時間が少ないことを思い出したのだろう。前方の教員用の作業台に戻り、作業をやめるよう声を張り上げた。
「居残りかぁ……。初めてだけど、なんか心細いなぁ……」
「ゆうき……」
ゆうきの顔色は優れない。めぐみは、拳をぎゅっと握って、ゆうきをどうにかして元気づけようと心に決める。
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