【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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445:名無しNIPPER[saga]
2018/04/08(日) 10:05:57.13 ID:w9vsRS0p0

「あ、あの……」

 パーシーがそろそろと手を上げる。しかし、他の妖精たちは気づいていないようだった。

「じゃあラブリには何か考えがあるニコ!?」

「そ、それを今必死で考えているレプ!」

「さすがの天才様も今回はお手上げニコね!」

「なっ……! だ、誰も諦めたなんて言っていないレプ! 勝手なことを言うなレプ!」

「ふ、ふたりともケンカしないでグリ……」

「あ、うぅ……」

 パーシーはドラゴの手の中で縮こまる。そんなパーシーの様子を見て、きっと自分は、こんなことを繰り返してきたのだろうと、身につまされる思いだった。だから、ドラゴはそっと、パーシーの頭を撫でた。

「あ……ドラゴ……」

「大丈夫。情熱を持って。パーシーならちゃんと伝えられるよ。言いたいことがあるんでしょ?」

「……ドラ!」

 パーシーの目から不安げな色が消えた。パーシーは 三人の妖精の方を向き直った。

「ど、ドラ!」

「ニコ!?」

「レプ!?」

「ぐ、グリ!?」

 大きな声を上げたパーシーに、三人の妖精たちが驚いて動きを止める。ブレイにいたっては、驚きすぎてグリフの肩から墜ちそうになる。

「い、いきなり大声を出して、どうしたニコ。パーシー」

「み、みんなに思い出して、ほしい、ドラ……」

 パーシーは恥ずかしそうに、けれどしっかりと言葉を紡いだ。

「プリキュアが三人揃った、ドラ。伝説によれば、三人のプリキュアがそろうことによって、光の大爆発を放つことができる、とされるドラ……」

「グリ! そういえば、そんな話をお母様から聞いたことがあるグリ!」

「……レプ。試してみる価値はあるレプ」

「ニコ! やってみるニコ!」

 三人の妖精がドラゴに抱えられるパーシーを見る。たじろぐパーシーに、三人は言った。

「さすがパーシーグリ!」

「レプ。まぁ、よく思い出したレプ」

「教えてくれてありがとうニコ!」

「あっ……」

 パーシーは嬉しそうに笑った。

「み、みんなのおかげドラ……」

 パーシーはしっかりと意志を伝えることができた。それが、窮地を脱するヒントになることは、誰にも疑いようのないことだ。

「キュアグリフ、キュアユニコ。力を貸して」

 だからドラゴもまた、自分の意志を伝える。パーシーを肩に乗せ、ふたりのプリキュアに手を差し出す。

「もちろん」

「ええ。やりましょう。キュアドラゴ」

 グリフとユニコは、ドラゴの手を取った。そして、三人の戦士たちは、頷き合い、まっすぐ、ダッシューを見据えた。



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