【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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名無しNIPPER
[saga]
2018/04/08(日) 10:06:34.90 ID:w9vsRS0p0
…………………………
場の空気が一変したことが、ダッシューにはすぐにわかった。
「っ……なんだ、この焦燥感は……」
ウバイトールは今も、三人のプリキュアめがけ、拳を振り上げ続けている。このまま続ければ、間違いなくキュアユニコの“守り抜く優しさの光”を破り、攻撃が通るだろう。
だというのに、頭の中から嫌な予感が消えなかった。
「ッ……! ウバイトール! 早くプリキュアを潰せ!」
『ウバイトォォォオオオオオオオオオル!!』
アスファルトから幾本もの腕が生える。それがすべて拳を握り、一斉にプリキュアに殺到する。
その瞬間、空色の光が猛烈な圧力を伴って膨張した。
「なに……!?」
“守り抜く優しさの光”が爆発するように広がり、幾本にも及ぶ腕をすべて吹き飛ばしたのだ。
「なるほど。だが……!」
『ウバイトォォォオオオオオオオオオル!!』
腕はすぐに再生する。道路すべてを浄化されでもしない限り、ウバイトールは敗れない。腕がすぐに生えはじめる。そして、プリキュアに狙いを定め、拳を握る。
「今度こそ終わりだ!」
はるか上方から三人のプリキュアを見下ろし、ダッシューは勝利を確信した。
「翼持つ獅子よ!」
風が吹き荒れた。それは、薄紅色の光を伴い、どこまでも強く、周囲のすべてを吹き飛ばさんばかりに吹き荒れた。
「角ある駿馬よ!」
光がカタチを成した。薄紅色の光は、雄々しい神獣グリフィンを、空色の光は、清浄なる神獣ユニコーンを、そして――、
「天翔る飛竜よ!」
残る紅蓮の光は、荒々しい神獣ドラゴンを、カタチ作る。
「な、何が起きるというんだ……!」
ダッシューが見下ろす前で、三人のプリキュアたちはその光の中心にたち、手をつないでいるだけだ。しかし圧倒的な高貴が、光が、その場を支配していた。
「滅んだはずのロイヤリティの光がここまで強くなるのか……! なぜ、なぜだ!?」
身の危険を感じ、ダッシューはウバイトールの手から跳び、空に逃げた。
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