【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
1- 20
444:名無しNIPPER[saga]
2018/04/08(日) 10:05:30.57 ID:w9vsRS0p0

 どの子ももふもふで可愛らしい。抱き心地を確かめたいところだが、真面目な顔をしたキュアユニコが、それを許してくれそうにない。

「聞きたいことは色々あるでしょうけど、話は後よ。とりあえず今は……」

 ユニコが目線を向けたのはダッシューだ。

「ダッシュー! あなた、生まれたてのプリキュアにここまでやることはないでしょう! こんな身体中ボロボロにさせて! 両手だって火傷しちゃってるじゃない!」

「あ、そ、それは……」

 ほとんど自分で負ったキズだと言い出せる雰囲気ではなかった。ユニコの言葉を受けて両手を見ると、たしかに、ひどい火傷を負っているように見える。間違いなくキュアドラゴの炎を使って戦った影響だろう。

「まったく、調子が狂う連中だ。しかし、いかに君たちでも、このウバイトールは倒せまい」

 ダッシューは笑う。直下のアスファルトが盛り上がり、手を形成する。ダッシューはアスファルトから伸びるウバイトールの手の上から、三人のプリキュアを見下ろす。

「うーん、さっきもあの腕を斬ったんだけどなぁ」

「道路に向けて放ったアサルトも、驚いてはいたけど決定打にはなっていないみたいね」

「あ、あの……」

 ふたりの先達のプリキュアに対して、気後れしつつもドラゴが口を挟む。

「ダッシューが、このあたりの道路ずべてをあの怪物にしたの。だから、どうしたらいいかわからなくて……」

「なるほど。有益な情報ね。ありがとう」

 ユニコが考え込むようにうんうんと唸る。しかしそれを待つ敵ではなかった。

「行け、ウバイトール! プリキュアも王族もまとめて叩きつぶせ!」

『ウバイトォォォオオオオオオオオオル!!』

「ああ、もう! こっちは考え事をしているのよ!」

 ユニコは片手をアゴに当てた考え事のポーズのまま、空いた手で剣を掲げる。その剣から空色の光が発せられ、ドームを形成する。目前まで迫っていたアスファルトから生える巨大な拳を、その光のドームがはじき返す。

「すごい……!」

「ま、まぁね……」

 ドラゴの感嘆の言葉に、ユニコが頬を染める。クールそうな見た目からは想像もつかない、可愛らしい仕草だ。

「防いでいるだけじゃ倒せないグリ!」

「そうニコ! どうすればこのウバイトールを倒せるニコ!?」

「ふ、ふたりとも落ち着くレプ。王族が慌てる姿を見せるなんて情けないレプ」

 三人の妖精がワイワイと騒ぎ出す。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
647Res/1111.54 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice