【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
1- 20
440:名無しNIPPER[saga]
2018/04/08(日) 10:03:20.34 ID:w9vsRS0p0

「目障りだな。なぜそんな王族のために命を危険にさらす。なぜそんなに傷ついてまで、その王女を守る」

「……何度も、言わせないで」

 ドラゴはパーシーを抱えたまま立ち上がった。全身の傷が痛い。衝撃で視界も揺れる。それでも、まっすぐ、こちらに歩み寄るダッシューを見据える。

「パーシーは大事な友達なの。だから、守るよ……」

「そうか。なら、君には何もできないということを、改めて教えてあげよう」

「な……」

 音もなく接近したダッシューが、ドラゴの喉元にノコギリを突きつける。

「っ……」

「痛いだろう? 怖いだろう? これが、本当の戦いだ」

 チクリと首が痛む。ツーと、血が垂れたのがわかった。

 思わず目を閉じ、敗北を覚悟する。その様を見て、ダッシューが高笑いする。

「やはりその程度か。ホーピッシュのぬるま湯に浸かった分際で、ぼくたちアンリミテッドに刃向かうからそうなる! 弱くて情けないロイヤリティの王族などを庇うから、そうなる!」

「弱く、ても……」

 それは、弱々しくて、小さな声だった。

「弱くても……戦う、ドラ……!」

 あきらの胸に抱かれたままではあったけれど、パーシーは、声を発し、身体を広げた。小さな小さな身体で、まるで、あきらを庇うように、両手を広げたのだ。

「キュアドラゴは、プリキュアは、世界の希望ドラ。ドラゴを傷つけるつもりなら、パーシーが守る、ドラ……!」

「っ……。力のない分際で、何が“守る”だ!」

 パーシーはダッシューの声に震えながらも、縮こまるようなことはしなかった。震える瞳で、それでも、毅然とダッシューを見返していた。

(わたしは……)

 ドラゴは、その胸に抱く暖かい友達の行為に、思い出す。ああ、そうだ。



 わたしはひとりじゃない。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
647Res/1111.54 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice