【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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368:名無しNIPPER
2018/03/18(日) 10:02:13.45 ID:uBlGke+q0

…………………………

 たとえば、中等部の生徒が一同に会するこの生徒会選挙の会場に、ウバイトールを発生させたらどうなるだろうか、と。

 そんなことを彼女はふと考える。

 きっと面白いことになるだろう。このホーピッシュがどれくらい闇に近づいているのかわからないが、それを計るチャンスにもなるだろう。より多くの人間がウバイトールの存在を認知し、闇の存在を知れば、この世界はもっと闇に墜ちていく。彼女たちアンリミテッドは、そんな闇の循環を作り、世界を侵食し、飲み込んでいくのだ。

 けれど、なぜだかそれをする気にはなれなかった。

「っ……」

 頭の中に浮かぶ、絶望的な考えを振り払う。

 単純に、潜入中は潜入にできる限り集中するよう、あの方から言われたからだと、自分にいい聞かせる。決して、ウバイトールを出したくないなどと考えてはいないと言い聞かせる。



 勝手に友達面するクラスメイトの生徒会長候補の、晴れの舞台を邪魔したくないからなどではないと言い聞かせる。



「やってやるわよ。あの方の言うとおり、今は潜入任務に集中するだけのことよ」

 それこそ本当に言い聞かせるように、彼女はつぶやいた。

 そして、壇上の幕が引かれ、生徒会選挙が始まった。



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