【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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355:名無しNIPPER[saga]
2018/03/04(日) 11:50:10.88 ID:NMs8LA5T0

…………………………

「は……? 友達?」

 最初、彼女は目の前の人気者のクラスメイトが何を言っているのかわからなかった。

 けれど、その意味がわかったとき、彼女の心に浮かんだのは、怒りだ。

「なにそれ? もしかして、哀れみ? お友達ができないあたしを心配してるフリ? お友達ができないあたしのお友達になってあげて、自分のことを褒めてあげたいの?」

「えっ? えっ? えっ?」

 波状的に質問攻めにする彼女に、はじめは困惑しているようだった。

「えっと、その……」

 図星だろう。彼女は答えを聞くまでもないと身を翻しかけ、

「……君が何を言っているかわからないけど、私はただ、君と友達になりたいだけだよ。恥ずかしい話だけど、初めて会った気がしないんだ。君とお話がしたくてたまらないんだ」

「は……?」

 今度こそ、どんなに考えても、彼女にははじめが何を言っているのかわからなかった。わからないけれど、意味だけは理解できる。意味が理解できるからこそ、はじめが何を言っているのかわからない。なぜそんなことを言うのか、わからない。

「なっ、あ、あんた……な、何を言っているのよ……!」

 顔が赤くなるのを抑えられない。見えない何かが、むりやりに彼女の顔を火照らせているようだった。

「ダメかな。私じゃ、君の友達になれないかな」

「だ、だから! あんたは一体、何を……――」

 ――ドォオン!! と。轟音が鳴り響く。次いで衝撃と風が彼女を襲う。もうもうとたちこめる砂煙が視界を覆い尽くす。

『ウバ……』

「げ……」

 その砂煙の中、凶悪な眼光が煌めく。よろよろと立ち上がったソレは、全長数メートルはあろうという、怪物だ。

「な、なんだ、これは……?」

 はじめが困惑した声を上げる。けれど、彼女にも何がなんだか分からない。どうしてこの“ウバイトール”が空から降ってくる?

『ウバ……ウバイトォォォオオオオオオオオオル!!』

「なっ……!」

 そして、怪物は活動を再開する。目の前にホーピッシュの住人がいるなら、それはもちろん、襲いかかるだろう。それがウバイトールの仕事だ。



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