【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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名無しNIPPER
[saga]
2018/03/04(日) 11:50:38.02 ID:NMs8LA5T0
「ッ……あたしに襲いかかってどうするのよ! バカ!」
『ウバイトォォォオオオオオオオオオル!!』
そう言った所でウバイトールが止まるはずもない。いまの彼女は、ただのダイアナ学園の生徒でしかないのだから。
「す、鈴蘭!」
ウバイトールの突撃に動けずいた彼女の手を引いたのははじめだった。はじめはそのまま、彼女の手を掴んだまま走り出す。
「なっ、は、放しなさいよ! ひとりで逃げればいいでしょうが!」
「君だけ置いていけるか!」
「どうしてよ!」
「どうしてもこうしてもあるか! 友達を置いていけるわけないだろうが!」
「なっ……」 自然、また顔が赤くなる。「誰が友達よ!」
このままはじめに連れて行かれれば、作戦がすべて台無しになる。本来の姿に戻り、ウバイトールを操らなければならない。
はじめの手を振りほどき、校舎裏に戻らなければならない。
それは、分かっているのだけれど。
(なんで……)
彼女は、はじめに手を引かれながら、その手を振り払うことができずにいた。
その手から感じられる熱を、心地良いと思ってしまっていた。
(あたし……どうかしてるわ)
それを分かっていても、それ以上何もできず、彼女ははじめに手を引かれるまま、その場を後にした。
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