【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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356:名無しNIPPER[saga]
2018/03/04(日) 11:50:38.02 ID:NMs8LA5T0

「ッ……あたしに襲いかかってどうするのよ! バカ!」

『ウバイトォォォオオオオオオオオオル!!』

 そう言った所でウバイトールが止まるはずもない。いまの彼女は、ただのダイアナ学園の生徒でしかないのだから。

「す、鈴蘭!」

 ウバイトールの突撃に動けずいた彼女の手を引いたのははじめだった。はじめはそのまま、彼女の手を掴んだまま走り出す。

「なっ、は、放しなさいよ! ひとりで逃げればいいでしょうが!」

「君だけ置いていけるか!」

「どうしてよ!」

「どうしてもこうしてもあるか! 友達を置いていけるわけないだろうが!」

「なっ……」 自然、また顔が赤くなる。「誰が友達よ!」

 このままはじめに連れて行かれれば、作戦がすべて台無しになる。本来の姿に戻り、ウバイトールを操らなければならない。

 はじめの手を振りほどき、校舎裏に戻らなければならない。

 それは、分かっているのだけれど。

(なんで……)

 彼女は、はじめに手を引かれながら、その手を振り払うことができずにいた。

 その手から感じられる熱を、心地良いと思ってしまっていた。

(あたし……どうかしてるわ)

 それを分かっていても、それ以上何もできず、彼女ははじめに手を引かれるまま、その場を後にした。



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