【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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345:名無しNIPPER[saga]
2018/03/04(日) 11:45:35.59 ID:NMs8LA5T0

「なんだか不思議だ。学校ではいつも気をはっているんだ。君たちの前だと、不思議と落ち着けるよ。こんな姿はクラスメイトや生徒会の皆には見せられないな」

「そう言ってもらえると嬉しいわ。それで、相談って何?」

「ああ……」

 はじめがうつむく。ゆうきはふたりを回り込み、はじめの逆隣に座り込んだ。

「実は、恥ずかしい話なんだが、友達になりたい人がいるんだ」

「……? 友達になりたい人?」

「うん。転校生の後藤さんなんだけど……」

 そういえば、と思い出す。いつだか誉田先生が、皆井先生のクラスに転入生がやって来たという話をしていた。

「不思議なんだ。こんなこと初めてなんだ。一目見たときから、初めて会った気がしなくて、彼女のことが知りたくてたまらないんだ。友達に、なりたいんだ。でも、彼女は私のことが苦手みたいなんだ……」

 はじめは恥ずかしそうに続けた。

「情けない話なのだが、私は、友達というものがよく分からない。だから、君たちに教えてもらいたいんだ。私の目には、君たちふたりはとても仲の良い親友同士のように見えるから」

「そ、そうかしら」

「えへへ、なんか嬉しいね」

 はじめを挟んで笑い合う。けれど、はじめの問いは難解だ。友達とは何か、友達になるにはどのようにしたらいいか、そんなこと、考えたこともない。

「私も、あなたと同じように悩むこと、多いわ。私も、友達というものがよく分からないから。変な強がりばっかり言って、呆れさせてしまうことも多いし……」

 めぐみが言った。

「けど、私はゆうきと友達になれた。それは、ゆうきがまっすぐ、勇気を持って、私に言葉をかけてくれたからよ」

「うん。それと、めぐみが、優しく応えてくれたからだよ」

 だから、とゆうきは続けた。

「騎馬さん、もう一回後藤さんに話しかけてみよう? 言葉はきっと通じるよ」

「でも、嫌がられはしないだろうか……」

「分からないわ。でも、きっとこれ以上話しかけなければそれまでよ。何も分からないまま、それできっと、おしまい。それでもいいの?」

「……いやだ」



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