【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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333:名無しNIPPER[saga]
2018/03/04(日) 11:39:47.05 ID:NMs8LA5T0

…………………………

「さっきの声、中庭から聞こえたわね?」

「たぶん!」

 めぐみとゆうきは、早歩きで校舎を進みながら、周囲の様子を見る。

「でも、誰も慌てている様子はないわね」

「当然レプ」

 ポーチからヒョコッと顔を出したのはラブリだ。

「まだこのホーピッシュはそこまで闇に侵食されていないレプ。だから、アンリミテッドが闇を作り出す際には、この世界から少し位相をずらした場所に落ちる必要があるレプ。アンリミテッドやロイヤリティと関わった人間にしか、アンリミテッドを感知することはできないレプ」

「ああ……。そういえば、デザイアがそんなようなことを言っていたわね」

「わたしには何がなんだか分からないけどね」

「同じくグリ……」

 顔を出したブレイとゆうきがうんうんと唸る。飼い主とペットのように、主従とは似るものなのだろうか。

「けど、このままアンリミテッドの浸食が進めば、やがてこの世界すべてが闇に墜ちるニコ」

「そうなれば、ホーピッシュの住人にもアンリミテッドが感知できるようになるレプ。つまり、アンリミテッドが直接、この世界に危害を加えることが可能になるレプ」

「でも、この前、わたしの妹がウバイトールに襲われたよ?」

 ゆうきが首を傾げる。

「それはおそらく、ゆうきの妹がブレイや、プリキュアとなったゆうきとの関わりが強かったからレプ。闇と光の両方の影響を強く受けてしまうレプ」

「なるほど……」

「なんにせよ、ウバイトールが現われたなら、早く浄化しないといけないニコ!」

 他の生徒たちに不自然に見られない程度に急いで中庭へ向かう。中庭に出ると、そこはすでに別の場所になってしまったようだった。

「っ……」

「いつもの感じね。空が暗い」

 さっきまで晴れていたはずだ。それだけではない。世界が不自然な色に塗りつぶされてしまったようだ。その場に、めぐみたちを見下ろすように、ウバイトールが悠然と立っている。以前見たものと同じ、木のウバイトールだ。

『ウバイトォォォオオオオオオオオオル!!』

「妙レプ」

「どうかしたの、ラブリ?」

 ラブリが冷めた目でウバイトールを睥睨しながら、言う。

「アンリミテッドの姿がないレプ。気配もないレプ」

「どういうこと……? ウバイトールを作り出して、どこかへ行ったってこと?」

「不思議グリ。アンリミテッドがウバイトールを作り出すのは、ブレイたちから紋章とブレスを奪い取るためグリ。それなのに気配すらないなんて不思議グリ」

「いまは考えるより先にすることがあるわ。ゆうき、行くわよ!」

「うん!」

 めぐみはそっとブレスを構える。隣のゆうきと目を合わせ、頷き合う。


「「プリキュア・エンブレムロード!」」



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