【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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名無しNIPPER
[saga]
2018/03/04(日) 11:39:21.33 ID:NMs8LA5T0
響いた声は、聞き間違いようもない。彼女のよく知るものだ。
「どうして……」
幸いにして、周囲のクラスメイトたちが騒ぐ様子はない。位相の違う場所から聞こえた怪物の怒号は、どうやらまだこの世界に届いてはいないようだった。ただ、ひとりを除いては。
「……? なんだろう。後藤さん、いま何か、変な声が聞こえなかったかい?」
「っ……」
少し前に自分との接触があったせいだろう、隣にいるはじめだけは、位相のずれをものともせず、怪物の声が聞こえているようだった。
「……さぁ。あたしには何も聞こえなかったけど」
言いつつ、そっと席を立つ。
「後藤さん? どこかへ行くのかい?」
「あたしがどこへ行こうとあたしの勝手でしょ」
彼女はそう言い残すと、教室を出た。
(あいつらの誰かが……? なんにせよ……)
ギリッと、知らず知らずのうちに、歯がみしながら。
「潜入初日に、一体何をするつもり……?」
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