【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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330:名無しNIPPER[saga]
2018/03/04(日) 11:38:29.22 ID:NMs8LA5T0

…………………………

 体育の郷田(ごうだ)篤志(あつし)先生、主事の蘭童(らんどう)シュウさん、購買のパン販売の小紋(こもん)ひなぎくさん。

 それぞれ壇上で校長先生から紹介されて、挨拶もしたようなのだが、ゆうきはよく覚えていない。ひなぎくさんがパン販売をするということで頭がいっぱいだったからだ。

 周囲は周囲で、精悍な顔をした郷田先生やスタイリッシュな蘭童さん、簡素な出で立ちでも美人さを隠しきれないひなぎくさんにキャーキャー言っていたのだけれど。

「でもびっくりだね。ひなカフェでパンを作り始めたんだね」

「あのねぇ……」

 その日の昼休み、いつも通り屋上でお昼を食べながらゆうきが言うと、めぐみは頭を抱えてため息をついた。

「ひなぎくさんが壇上で言っていたじゃない。近所のパン屋さんの代わりに自分が運んでくるんだ、って」

「はぇ? そうなの?」

「そうなの。パン屋さんのおじいちゃんが腰を痛めて配達ができないから、代わりにやるんだって。その代わり、学校でひなカフェの紅茶とコーヒーも売り出すんだそうよ」

 商魂たくましいわよね、ひなぎくさん、とめぐみは続けた。

「そうなのかぁ。残念。てっきりひなカフェのパンが食べられるんだと思ったのに」

「あなたねぇ。何一つ話を聞いていなかったのね」

「だってぇ」 ゆうきはブゥ垂れる。「ひなぎくさんが出てきて嬉しかったんだもん」

「急に知り合いに会ったくらいでその喜びよう、まるで小学生ね……」

「ふんだ。わたしはどうせちんちくりんの小学生ですよーだ」

「体型に関しては何も言ってないけど……」

 ゆうきはぷいとそっぽを向く。その瞬間、階下から大きな音が響いた。

『ウバイトォォォオオオオオオオオオル!!』

「……えっ?」

「ええっ?」

 ゆうきとめぐみは目を見合わせ、叫んだ。

「「ええええええええええええっ!?」」



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