【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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名無しNIPPER
[saga]
2018/03/04(日) 11:37:28.78 ID:NMs8LA5T0
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全校集会は体育館で行われる。全校集会といっても、ダイアナ学園中等部と高等部が一堂に会することは少ない。今回は、その少ない方のようだった。
「この体育館さ」
「何?」
めぐみがゆうきのつぶやきに答えた。
「中等部と高等部が全員入るには狭いよね」
「そんな無駄口を叩くんじゃないの。わたしたちは学級委員なのよ?」
「はーい」
やはりめぐみは根が真面目だ。めぐみにいさめられたゆうきは、そっと壇上に目をやった。普段ならピアノが置いてあるだけの壇上に、パイプ椅子が三つと、演台がひとつ並んでいる。これから何が始まるかなんて、先ほどのユキナの発言を踏まえてみれば、分からないはずもない。
『皆さん、静粛に。本日、全校集会を開いたのは、ダイアナ学園に新しく赴任される方を紹介するためです』
ほどなくして前でマイクを持った副校長先生が喋りはじめた。
『それでは、皆さん、温かい拍手でお迎えしましょう』
生徒、教職員が手を叩き始める。壇上横から現われた人を見て、ゆうきは小さな声を上げてしまった。
「ひ、ひなぎくさん!?」
「しっ。声が大きいわよ、ゆうき」
隣のめぐみにたしなめられて、慌てて口をつぐむ。めぐみも、驚いている様子だ。
「ひなぎくさんが体育の先生!?」
「そんなわけないでしょ」
私語を慎め、と言うわりにゆうきのうめき声にツッコミを入れてくれるあたり、めぐみは本当に人が好い。
ふと、ひなぎくの目がこちらを向く。ゆうきと目が合ったひなぎくさんは、ニコッと笑って、小さく手を振ってくれた。
「あっ、ひなぎくさん、わたしに気づいてくれたよ! めぐみ!」
「だから、声が大きいわよ!」
学級委員だというのに、少し騒がしくしてしまったことで、後で少しだけ誉田先生に絞られたのは、また別のお話。
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