【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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299:名無しNIPPER[saga]
2018/02/25(日) 22:18:02.86 ID:LVapeV8q0

「異存はない、ということでよいのだな」

 黙りこくってしまった三幹部を見て、仮面の騎士デザイアは満足げに言う。

「貴様らにとっても無益なことではない。準備が完了し次第おって連絡をする。そのときまでに、ホーピッシュに馴染む練習でもしておくのだな」

 言うだけ言うと、デザイアは身を翻し闇に溶けて消えた。

「さて、と」

 その途端、それまで黙ってカードを見つめていたダッシューがゴーダーツとゴドーに背を向けた。

「待て、ダッシュー。どこへ行くつもりだ」

「さぁて、ね。まぁぼくにとって無益なことでないのはたしかだよ」

 ゴーダーツの問いに煙に巻くような台詞を残して、ダッシューも闇に溶けて消えた。

「……いやよ、あたし」

 ゴドーは己の身体をかき抱くように震えている。

「あたしは……」

 ドクン、と。その瞬間、ゴドーの胸元で何かが動いた。愛のエスカッシャンが震えたのだ。

「これは、愛の王女の鼓動……?」

 それはつまり、愛の王女がすぐ近くにいるということだ。

「おい、ゴドー、どうした?」

 じっとしてなどいられなかった。ゴドーは立ち上がると、ゴーダーツの制止も聞かずホーピッシュへと飛びだした。

 プリキュアの光は強大だ。ふたりでも手に余るというのに、これ以上増えられてはたまらない。あの光を、いまのうちに潰しておかなければ。



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