【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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278:名無しNIPPER[saga]
2018/02/18(日) 19:11:54.21 ID:nI3CgSSH0

「そこで見ていろ、ゴドー。これが、我々が敵対して “しまった” ロイヤリティの戦士の力だ。我々アンリミテッドが倒さねばならぬ、圧倒的な力だ」

 揺るがぬゴーダーツの言葉に、ゴドーはユニコを見据える。手がふるえる。歯の根も微妙にかみ合わない。そう、まぎれもないことだ。ゴドーは恐れている。目の前に広がっていく、ロイヤリティの美しい力を。

「折を見てアンリミテッドへ撤退しろ、ゴドー。あれは、危険だ」

「えっ……」

 短くそう言うと、ゴーダーツはゴドーの返事も待たず、視線を再びキュアユニコへ戻した。

「……行くぞ、キュアユニコ! 我が剣の腕、そしてデザイア様から賜ったこの業物の切れ味、しかと味わうといい!」

 ゴーダーツは低く唸り、ロイヤリティの優しさのプリキュアに向け、跳んだ。

「……ええ、来なさい、ゴーダーツ! そして、私の優しさを! プリキュアの光を! 受け取りなさい!」

 優しさのプリキュアが身を捻り、そして――、



「――優しさの光よ、この手に集え!」



 空色の光がキュアユニコの手に集約する。その光はまるでそうなることが当たり前であるかのように、ひとつの形を成す。

「きれい……」

 気を失っているともえを抱えて、グリフはその光が変化していく様を目の当たりにした。それはグリフ自身がすでに経験したことではあったが、それを心を許した相棒がやっていることが、グリフの心を歓喜で包み込んだ。

「あれが……あれこそが、ユニコの……」

「そうニコ」 いつの間にか、グリフの傍で、フレンが大きな瞳に涙を溜めていた。「あれこそが、優しさの……!」

 そして、フレンは力一杯叫んだ。

 己のプリキュアに。己を守ってくれるプリキュアに。

 届けと。有らん限りのこの想いをすべて、叩き込まんと。

 フレンは叫んだのだ。

「行くニコ! ユニコ! 行くニコーーーーーーーーー!!」

 それがユニコに届いたかは分からない。けれど、グリフは見た。ユニコがほんの一瞬、グリフとフレンに目を向けて、小さく頷いたのだ。


「カルテナ・ユニコーン!」


 現れるは一振りの剣。雄々しき一角獣を模した空色の剣。

 伝説の戦士のみ持つことを許されるという、伝説の中の伝説。

 それこそが、カルテナ。優しき守りの剣、カルテナ・ユニコーン。



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