【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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277:名無しNIPPER[saga]
2018/02/18(日) 19:11:10.47 ID:nI3CgSSH0

「ぐっ……」

 グリフは振り返る。すぐ後ろに、気を失ったままのともえがいる。そのともえを庇うように立つ、ブレイとフレンがいる。そして目の前には、長大な剣を構え、悠然と自分たちに向け歩を進めるゴーダーツがいる。

 どうすればいい。

 どうすれば、大切な妹を守ることができる。

「安心して、グリフ」

 その落ち着き払った声は、傍らから聞こえた。ユニコが少しの焦りも見せず、悠然と立ち上がった。

「あなたはともえちゃんを安全な場所まで移動させて。ブレイとフレンもお願い」

「ゆ、ユニコはどうするの?」

「ゴーダーツを食い止めるわ」

 ユニコは事も無げに言い切った。

「そんな、無茶だよ! ゴーダーツは、さっきロイヤルストレートも切り裂いたんだよ!? ユニコひとりでなんて行かせられないよ!」

 グリフの必死な言葉に、けれどユニコは、笑った。

「ありがとう。わたしを心配してくれるのね。でも大丈夫。私を信じて、“ゆうき”」

 凄絶な笑みだった。それは、歓喜に心の底から打ち震える、凄まじいほどに美しい、笑顔!

「わたし、あなたのために戦いたいの。親友のために、戦いたいの!」

 世界が空色に染まる。それは見るものすべてを暖かく、清々しく、心地よく包み込む、優しさの光。

“守り抜く優しさ” そのものの光。

「何が起こってるっていうの……!?」

 ゴドーの言葉はすでに悲鳴に近い。あまりのことに思考が追いついていないのだ。

 しかしそのゴドーの正面で、まるでプリキュアからゴドーを守らんとしているかのように立ちはだかる戦士は揺るがない。

 動じもしない。

「…………」

 己の内に憎しみの炎を宿し、己のなすべきことを見据え、己の欲望にのみ従うと決めた闇の戦士に、恐れはない。

「……ゴーダーツ」



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