【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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名無しNIPPER
[saga]
2018/02/18(日) 19:11:10.47 ID:nI3CgSSH0
「ぐっ……」
グリフは振り返る。すぐ後ろに、気を失ったままのともえがいる。そのともえを庇うように立つ、ブレイとフレンがいる。そして目の前には、長大な剣を構え、悠然と自分たちに向け歩を進めるゴーダーツがいる。
どうすればいい。
どうすれば、大切な妹を守ることができる。
「安心して、グリフ」
その落ち着き払った声は、傍らから聞こえた。ユニコが少しの焦りも見せず、悠然と立ち上がった。
「あなたはともえちゃんを安全な場所まで移動させて。ブレイとフレンもお願い」
「ゆ、ユニコはどうするの?」
「ゴーダーツを食い止めるわ」
ユニコは事も無げに言い切った。
「そんな、無茶だよ! ゴーダーツは、さっきロイヤルストレートも切り裂いたんだよ!? ユニコひとりでなんて行かせられないよ!」
グリフの必死な言葉に、けれどユニコは、笑った。
「ありがとう。わたしを心配してくれるのね。でも大丈夫。私を信じて、“ゆうき”」
凄絶な笑みだった。それは、歓喜に心の底から打ち震える、凄まじいほどに美しい、笑顔!
「わたし、あなたのために戦いたいの。親友のために、戦いたいの!」
世界が空色に染まる。それは見るものすべてを暖かく、清々しく、心地よく包み込む、優しさの光。
“守り抜く優しさ” そのものの光。
「何が起こってるっていうの……!?」
ゴドーの言葉はすでに悲鳴に近い。あまりのことに思考が追いついていないのだ。
しかしそのゴドーの正面で、まるでプリキュアからゴドーを守らんとしているかのように立ちはだかる戦士は揺るがない。
動じもしない。
「…………」
己の内に憎しみの炎を宿し、己のなすべきことを見据え、己の欲望にのみ従うと決めた闇の戦士に、恐れはない。
「……ゴーダーツ」
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