【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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256:名無しNIPPER[saga]
2018/02/11(日) 18:26:15.59 ID:Vt5kauhK0

 いつの間にか、自分でも驚くくらい自然にともえと話していた。年下の女の子と話をする機会なんてほとんどないというのに、不思議だった。ともえがゆうきの妹だからかもしれないし、ひょっとしたらともえが少し自分に似ていたからかもしれない。

「私も、ともえちゃんって呼んで大丈夫かしら?」

「はい、めぐみさん」

 素直に笑う女の子だとめぐみは思った。ゆうきは手のかかる妹だと言っていたが、少なくとも笑うこともろくろくできなかった自分の小学生時代よりはよほど普通の、かわいらしい女の子だ。

「それじゃ、お家に帰りましょうか。きっと王野さんも心配してるわ」

「はい」

 連れ立って歩き出そうとした、そのときだった。



「――見つけた」



 聞いたことのある、敵意を含んだ声が耳朶を叩いた。めぐみは反射的に声のする方を向く。道路を挟んで向かいの欄干の上、支柱に手を置いて立つ小さな影があった。

「ゴドー……!」

「学校にいないんだもの。探したわよ」

 なんていうタイミングだろう。傍らにいるのはゆうきではなくその妹のともえだというのに。

「な、何……? 空が、暗い?」

 みるみるうちに暗くなっていく空に、怯えた声を出すともえ。めぐみはそんなともえを後ろに庇いながら、ゴドーと対峙する。

「待ちなさい、ゴドー! 今は――」

「あんたの都合なんか知ったことじゃなーい!」

 まるでだだっ子のような言葉とともに、ゴドーは腕を一振りする。暴風が吹き荒れ、めぐみはともえと共に後方に吹き飛ばされた。

「あら?」

 ともえのポケットから小さな何かが転がり落ちる。それは可愛らしい髪飾りのついた、髪留めだ。ゴドーは嗜虐的な笑みを浮べて、それを拾い上げた。



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