【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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名無しNIPPER
[saga]
2018/02/04(日) 10:17:59.68 ID:KQnxmm/50
『ウバッ……!?』
ウバイトールはようやく何かに気づいたようだったが、もう遅い。勢いがついてしまったものは、そう簡単には止まれない。
「な……あれは、何……?」
空色の光が、やがて実体をともなってユニコの前に形成される。その異様な姿に、さしものゴドーも何かに気づいたようだった。
「……ねえ、ゴドー。私、怒ってるのよ?」
「は……はぁ!? だったら何だって言うのよ!!」
ウバイトールが、そんなユニコの間近まで迫る。
「オオオオオオオオオオオオオオオオッッ!!
それは気合いの声というよりは、獣の雄叫びに近かった。グリフはホッと安堵する。
(ブレイとフレンに耳を塞がせて良かった……)
あんなユニコの姿と声、できれば、いや絶対に見せたくないし聞かせたくない。というか、
(わたしも見たくなかったし聞きたくなかったよぅ……)
そんな詮無いことを考えているうちに、その雄叫びをあげる当の本人は、空色の光を拳に集約させていた。
「――って、はぁ!?」
あまりにも不自然なことを、しかしユニコはあまりにも自然な動作で行っていた。本人には、自分が何をしなければならなくて、そのために何をすればいいのか、それが分かっているのだ。
「いや、でも、だって……ええー……?」
グリフの呆れ声も、ユニコには届かない。そしてユニコはそのまま、空色の光――即ち誰かを守るための優しさの光をまとわせた拳を引き絞り、自らに突撃してきたウバイトールへ迷いなく突き出した。
圧倒的な守りの力である “守り抜く優しさの力” 。その光が、勢いよく突っ込んできたウバイトールに向けて突き出されたのだ。
『ウバァアアアアアアアアアアア!!!』
「……はぁ!?」
ウバイトールが吹き飛び、軽く十メートル以上先に落下する。ゴドーの素っ頓狂な声ももっともだとは思うが、今ばかりはそれは自業自得だと思えた。
ゴドーは、ユニコの怒りに触れてしまったのだ。
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