【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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228:名無しNIPPER[saga]
2018/02/04(日) 10:17:59.68 ID:KQnxmm/50

『ウバッ……!?』

 ウバイトールはようやく何かに気づいたようだったが、もう遅い。勢いがついてしまったものは、そう簡単には止まれない。

「な……あれは、何……?」

 空色の光が、やがて実体をともなってユニコの前に形成される。その異様な姿に、さしものゴドーも何かに気づいたようだった。

「……ねえ、ゴドー。私、怒ってるのよ?」

「は……はぁ!? だったら何だって言うのよ!!」

 ウバイトールが、そんなユニコの間近まで迫る。



「オオオオオオオオオオオオオオオオッッ!!



 それは気合いの声というよりは、獣の雄叫びに近かった。グリフはホッと安堵する。

(ブレイとフレンに耳を塞がせて良かった……)

 あんなユニコの姿と声、できれば、いや絶対に見せたくないし聞かせたくない。というか、

(わたしも見たくなかったし聞きたくなかったよぅ……)

 そんな詮無いことを考えているうちに、その雄叫びをあげる当の本人は、空色の光を拳に集約させていた。

「――って、はぁ!?」

 あまりにも不自然なことを、しかしユニコはあまりにも自然な動作で行っていた。本人には、自分が何をしなければならなくて、そのために何をすればいいのか、それが分かっているのだ。

「いや、でも、だって……ええー……?」

 グリフの呆れ声も、ユニコには届かない。そしてユニコはそのまま、空色の光――即ち誰かを守るための優しさの光をまとわせた拳を引き絞り、自らに突撃してきたウバイトールへ迷いなく突き出した。

 圧倒的な守りの力である “守り抜く優しさの力” 。その光が、勢いよく突っ込んできたウバイトールに向けて突き出されたのだ。

『ウバァアアアアアアアアアアア!!!』

「……はぁ!?」

 ウバイトールが吹き飛び、軽く十メートル以上先に落下する。ゴドーの素っ頓狂な声ももっともだとは思うが、今ばかりはそれは自業自得だと思えた。

 ゴドーは、ユニコの怒りに触れてしまったのだ。



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