【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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224:名無しNIPPER[saga]
2018/02/04(日) 10:15:29.90 ID:KQnxmm/50

「……そっか、あなた、本当にアンリミテッドなんだね」

 そんなゴドーの姿を見て、ゆうきはそっと腕を差し出した。

「ばーか、そんなの当たり前じゃない」

「うん。そうだよね。あなた、わたしたちと同い年くらいだから、もしかしたら分かってくれるかも、って思ったけど、そんなことはないみたいだね」

 その腕に煌めくは、薄紅色のロイヤルブレスだ。

「……騎馬さんを傷つけて、ブレイの心を傷つけて……わたしは、そんなあなたを許さない」

「へぇ? 許さなかったらどうするっていうの?」

「決まってるわ」

 静かな怒声。それは、ゆうきの傍らから発せられた。

「訂正させる。いつか、必ず。あなたの口から発せられた、その許せない言葉を」

「めぐみ……」 フレンが頼もしいめぐみを見つめ、ほっと息をつく。

 ブレイとフレンの傍らには、ゆうきとめぐみがいる。だから、大丈夫。

「ふん、くだらない。自分の欲望で言葉を語ることすらできない人間に、用なんてないわ」

 ゴドーはつまらなそうにそう言うと、手に持っている紙をかざした。

「なかなか良い欲望の品だったからもらっておいたわ。あんたたちの相手はこれで十分だわ」

「!? それは……騎馬さんの立候補書類!?」

 めぐみの顔色が変わる。

「それは騎馬さんの大事なものよ! 返しなさい!」

「馬鹿言うんじゃないわよ。これはあたしがこいつから奪ったの。もうあたしのものよ」 ゴドーは邪気に満ちあふれた笑みを浮かべた。「こいつ、生徒会長に立候補するのね。今も副会長をやっているとか言って、散々あたしに生意気なことを言ってきたから、あまりに不愉快で思わず眠らせちゃったわ。ははっ、いいザマよね」

「ゴドー……!」

 めぐみの純粋な怒りの声にも、ゴドーはどこ吹く風だ。

「生徒会長になりたいだなんて馬鹿みたい。生徒の規範? 生徒の模範? 学校を取り仕切る? ばっかみたい。そんなの、自分から進んで不自由な方向に進もうとしているだけじゃない。自分の欲望を恐れて、逃げているだけだわ」

「違う! 生徒会長になりたいっていうのは、欲望から逃げることじゃない! この学校が好きで、この学校をもっと好きになりたくて、そのための仕事がしたいって、ただそう思うだけのことよ!」

「っ……ばっかみたい! ばっかみたい! あんたも、こいつと同じことをいうのね」

 ゴドーが不愉快そうに顔を歪めた。



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