【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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名無しNIPPER
[saga]
2018/02/04(日) 10:09:47.67 ID:KQnxmm/50
…………………………
「お、大埜さん!?」
「……あなたの言葉で目が覚めたわ。ううん。あなたの言葉のおかげで目を覚ましたいと思ったから、無理矢理覚ましたわ」
「それって……今の張り手で目を覚ましたってこと?」
無茶苦茶だ。仮にも女の子、それも優等生を地で行くめぐみのすることではない。せっかくの美人が、両頬に残った真っ赤な手形で台無しだ。
「ありがとう、王野さん。あなたに勇気をもらったわ。協力してくれるって言っている友達がいるのに、何を怖がっていたのかしら、私は」
けれど、その目はいつも通りのめぐみの、まっすぐな目だ。とても頼もしくて優しい、めぐみの目だ。
「私、がんばる。みんなに推薦者を頼んでみるわ」
「……うん!」
やるといったらやるのだろう。めぐみはそういう性格だ。やると決めた生徒会長への立候補だから、こうして悩んででもやろうとする。人付き合いのあまり得意ではないめぐみだけど、自分でがんばって推薦者を集めると決めたのだから、懸命にやろうと努力する。
それがめぐみなのだ。ゆうきが尊敬して憧れる、相棒なのだ。
と――、
「……?」
キィ、と軽い音がして、塔屋のドアが開かれた。校舎内へと続く唯一の出入り口だ。
「ああ、よかった。本当にここにいてくれた」
それは、ゆっくりと聞き取りやすい、しっかりとした声。どこか男性的な雰囲気も漂う、中性的な少女の声だった。
ドアを開けて現れたのは、声とは対照的な外見の女子生徒だった。襟のラインの色からして同級生だろう。艶やかな黒髪は腰に届きそうなくらい長く、そよ風にふよふよと揺られている。目元は穏やかで、余裕に満ちあふれている。その少女が、まっすぐめぐみを見つめながら歩み寄ってきた。
「君が大埜めぐみさんだね?」
めぐみの前で立ち止まり、少女はニコッと穏やかな笑みを浮かべて問うた。
「そうだけど……あなたは?」
「失礼。こちらから名乗るべきだった」 少女は優雅に華麗に、その場で一礼した。「私は騎馬はじめ。現生徒会の副会長を務めている」
「騎馬、はじめさん……?」 めぐみがハッと息をのんだ。「じ、じゃあ、あなたが……生徒会長に立候補しているっていう……騎馬さん!?」
めぐみの言葉を聞いて、ゆうきも思い出した。
―― 『何にせよ、生徒会長の立候補が騎馬はじめだけの信任投票というのも問題ですからね。大埜めぐみには、ぜひ立候補してもらいたいものです』
先日、皆井先生が無神経な言葉と同時に言っていた名前。生徒会長の立候補者である、騎馬はじめ。
目の前の、外見と言動がややちぐはぐな同級生が、その騎馬はじめなのだ。
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