【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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211:名無しNIPPER[saga]
2018/02/04(日) 10:05:57.22 ID:KQnxmm/50

…………………………

 ある休み時間。

「あの……」

「うん?」

 クラスメイトに話しかけるめぐみ。その表情はクールで、カッコ良くて、きれいで、けれどいつもゆうきに見せてくれる “めぐみっぽさ” は微塵も感じられない。ゆうきは自分の席からそんなめぐみを見守っていた。見ていられたものではなかったが、心配で目をそらすこともできない。

「どうかしたの、大埜さん?」

「……私、今度の生徒会選挙で、生徒会長に立候補することにしたの」

「えっ!?」

「それほんと!? 大埜さん!」

「え、ええ」

 色めき立つクラスメイトたちに押され気味のめぐみ。なんとか体裁を保とうと、コホンと一回咳払い。

「……それで、実は――」

「ねえねえねえ! どうして生徒会長に立候補するの!?」

「すごいなぁ! やっぱり大埜さんは違うね! 勉強もスポーツもすごいもんね!」

「私、大埜さんが生徒会長ってイメージぴったり! がんばってね! 私、絶対大埜さんに投票するから!」

「あ……そ、そう? ありがとう」

 かしましいことこの上ない。めぐみはもはや完全に押し負けながらも、なおも口を開こうとがんばっている。ゆうきはもはや、神に祈るような心境だった。

「それでね、実は――」

「なになに、どうしたの?」

「生徒会長って聞こえたけど、大埜さんが立候補するってほんと?」

 騒ぎを聞きつけて、他のクラスメイトたちも集まってくる。

「えっ、いや、あの……」

「よーし! クラスみんなで大埜さんを応援するぞーっ!」

『おーっ!!』

「……うぅ……」

 クラスメイトの輪の中で萎縮しながら、めぐみはガクッとうなだれた。ゆうきは遠くからその様を見つめ、あちゃーと頭に手をやった。

 めぐみの推薦者探し。これは予想以上に、難しそうだ。



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