【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
1- 20
209:名無しNIPPER[saga]
2018/02/04(日) 10:04:26.07 ID:KQnxmm/50

…………………………

「ぐぬぬぬぬ……」

 朝っぱらから、めぐみは唸っていた。

「ぬぬぬぬぬ……」

 唸りまくっていた。

「ぬぬぬぅうううううううう……」

 せっかくの美人が台無しだ。

「あの、大埜さん? どうしたの……?」

「王野さん!? いたの!?」

「いたよ! ずっといたよ! 気づいてなかったの!?」

「……ごめんなさい」

 めぐみは恥ずかしそうに顔を赤らめた。

 まだゆうきとめぐみしかいない朝の教室。ふたりきりなので、めぐみの調子は少しだけ軽い。

 ともあれ、朝からふたりで生徒会長立候補についての話し合いをするという話だったのだが、めぐみの様子がややおかしい。

「どうかしたの?」

「うん。あのね……」

 めぐみはおずおずと、ゆうきに一枚の書類を差し出した。先日アンリミテッドから取り返した生徒会長の立候補書類だ。

「? これ、まだ誉田先生に出してなかったの?」

「ええ。まだ必要事項が全部書き入れられていないから……」

 ザッと書面に目を通してみる。学年、クラス、出席番号、氏名、志望動機……と有り体な項目が並んでいる。そのほとんどが埋まっているが、終わりの方、項目がひとつだけ空欄の箇所があった。

「……推薦者?」

「うん……」

 めぐみが恥ずかしさと悲しみをない交ぜにしたような顔をして。

「ほら……私って、仲のいい友達が少ないから……」

 はは……ははは……と暗く笑うめぐみ。本人は笑っているが、ゆうきに笑うことなどできるはずもない。というか、である。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
647Res/1111.54 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice