【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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198:名無しNIPPER[saga sage]
2018/01/28(日) 10:24:29.93 ID:xIWFcIHZ0

「ゆうきぃ〜!」

「めぐみー!」

 どこかに隠れていたのだろう。ブレイとフレンが駆け寄ってくる。

「良かったニコね、めぐみ。書類を取り返すことができて」

「……ええ。ありがとう、フレン」

「うん。本当に良かったね、大埜さん」

「ふふ。あなたも、ありがとう。王野さん」

「えへへー」

 相棒同士、笑顔で頷き合う。けれど、そんなふたりに水を差すような声が響く。

「グリ……ゆうき、めぐみ……あの、そろそろ片づけの時間グリ……」

「!? いっけない! 早く行かなくちゃ!」

「そうね! 急ぎましょう、王野さん!」

「わっ、わあ!」

 グイと手を引かれ、ゆうきはめぐみに連れられ走り出す。頼もしい背中は、やっぱり優しさで満ちている。

「……ねえ、王野さん」

「えっ?」

 走っているめぐみは、ゆうきに目を向けることはない。もしかしたら、それを狙っていたのかもしれない。めぐみは、本当に恥ずかしがり屋で照れ屋な女の子なのだ。

「あなたのおかげで、私、決心したわ。当て馬なんて言わせない。私は私で、本気で生徒会長になるためにがんばる。私、立候補してみるわ、生徒会長」

「大埜さん……」

 ああ、なんて嬉しいのだろう。自分のことでもないのに、心の底から喜びがわき上がってくる。

「わたし、精一杯応援するからね!」

「……うん! ありがとう、王野さん!」

 そのときばかりは、めぐみはきらめかんばかりの眩しい笑顔で、頷いた。



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