【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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197:名無しNIPPER[saga sage]
2018/01/28(日) 10:23:00.58 ID:xIWFcIHZ0

 グリフの身体から薄紅色の光が立ち上る。それは、グリフの持つ “立ち向かう勇気の力” 。そしてその光はどんどん強くなり、やがてグリフの右手に集約する。圧倒的な圧力を持つ光が弾け飛び、その中心にあった光の核が、その形を成す。

 それは、剣。翼を持つ勇猛なる獅子を象った一振りの剣。

 王者に認められた戦士の中の戦士のみ持つことを許される、伝説の中の伝説ともされる剣。



「カルテナ・グリフィン!」



 身体中から立ち上る薄紅色の光を纏い、勇壮なる戦士はカルテナを右に構え、駆けだした。向かう先は、欲望に支配された怪物、ウバイトール。大事な相棒の大切な物を取り返すために、グリフは駆ける。

 身に纏う薄紅色の光が展開する。空を駆けるかの如く速いグリフの動きに追従する光は、まるで翼のようで。



「翼持つ勇猛なる獅子、グリフィンよ! プリキュアに力を! 」



 キュアグリフは大地を滑り、空を駆けるかの如く戦場を駆け抜ける。

 その姿はさながら、勇猛果敢なる神獣グリフィンそのものだ。

「プリキュア・グリフィンスラッシュ!」

『ウバ……?』

 そして、グリフィンのシルエットを持つ伝説の戦士は、そのままウバイトールの横を駆け抜ける。何が起こったのかと困惑するウバイトールの背後に着地したグリフは立ち上がり、露を払うように、そっとカルテナを振った。

『ウバァアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!』

 瞬間、ウバイトールが真っ二つに両断される。ただ駆け抜けたようにしか見えない刹那の交錯で、キュアグリフがウバイトールを斬り捨てていたことを視認できた者は、いない。

 ウバイトールから這い出てきた暗い存在が、苦しみ悶え霧散した。残された立候補書類がヒラヒラと宙を舞い、ユニコの手へと収まる。

「たしかに返してもらったわよ? ダッシュー」

「……ふん、いいさ。そんなもの、べつに僕はほしくない」

 そう捨て台詞を残すと、ダッシューは飛び上がり、消えた。世界に色と光が戻り、グリフとユニコも姿を変える。



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