【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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190:名無しNIPPER[saga sage]
2018/01/28(日) 10:13:28.46 ID:xIWFcIHZ0

「ねえ、大埜さん。わたしね、そんな大埜さんに、生徒会長に立候補してもらいたいな」

「…………」

 めぐみはけれど、表情を険しくして黙りこくってしまった。

「フレンもそう思うニコ! めぐみは、絶対、生徒会長に立候補するべきニコ!」

「グリ! ブレイもそれに同意グリ!」

 ブレイとフレンも応援してくれている。けれど、それでもめぐみはなかなか首を縦に振ろうとはしてくれなかった。

 仕方がない。めぐみが嫌だということを、これ以上ムリヤリにやれというのは、それこそいけないことだ。お節介などではない。場合によっては、ただの嫌がらせに他ならないのだから。

「……でも、覚えておいてほしいな、大埜さん」

「……なに?」

 だからゆうきはニコッと笑って。

「わたしは、大埜さんが生徒会長に立候補しようとしまいと、友達だからね。大埜さんはわたしの、大切な相棒だから」

「王野さん……」

 言葉は万能だ。正しく使うことは難しいけれど、つたない言葉でも、ひたむきな想いは、真摯な気持ちは、きっと伝わる。伝えたいという気持ちがあれば、言葉という道具はきっと人に応えてくれる。



「ははっ、また面白いことをやっているなぁ、君たちは」



 ゴオッ、と廊下を風が駆け抜けた。

「あっ……」

 その風に奪われるように、めぐみの手から生徒会長への立候補書類が離れる。強風に運ばれ、廊下の窓から飛び出した書類は、そのまま眼下の校庭に立っていたとある男の手の中に収まる。

「へぇ……生徒会長ねぇ……」

 書類を見つめ、鼻で笑うその男は、明らかにダイアナ学園の教職員ではなかった。しかし、めぐみとゆうきにとって、初対面の人間というわけではない。

「「アンリミテッド……!」」

 ――アンリミテッドの欲望の戦士、ダッシュー。彼は薄ら寒い笑みを浮かべ、ふたりを戦いへと誘う。



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