【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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名無しNIPPER
[saga]
2018/01/21(日) 11:11:40.99 ID:agWmrLpM0
「目に生気が戻ってるね。怖かったんじゃないのかな?」
「……怖いよ。とっても怖いよ」
上から振り下ろされたのこぎりを避け、その勢いのままダッシューに回し蹴りを放つ。
「だって、あなたは、誰かを傷つけても構わないって思ってる。そんな考え方、とっても怖いよ。嫌だよ」
「……面白いことを言うね」
ダッシューは身軽な動作で後方へと飛び退り、次の瞬間には床を蹴って飛び込むようにのこぎりを突き出した。
「っ……!」
きらめく刃がグリフの首のすぐ近くを通る。
「誰だってそうだと思うけどね。結局、人は自分の欲望でしか生きられない」
「……だからって、それは人を傷つけていい理由にはならない!」
勇敢なんかじゃない。勇気なんて、きっとない。けれど、グリフには通さなければならない意地があった。グリフは目の前の刃の腹を、下から思い切り拳で打った。
「なに!?」
ダッシューの笑顔が、初めて歪んだ。グリフの拳に打たれたのこぎりはダッシューの手を離れ、床に乾いた音をたてて落ちた。
「……あなたは、間違ってる。だからわたしは、あなたを叱ってでも改心させてあげる」
「思ったよりやるね。なるほど、これはゴーダーツが手こずるわけだ。だが……」
ダッシューが手を振るう。何もないその手に、次の瞬間には凶器が握られている。それは、巨大なはさみだ。
「……だが、僕はゴーダーツとは違う。過去をいつまでも引きずるなんて、愚かなことはしない」
ダッシューは、笑顔を引っ込めたままだった。
「僕は、僕のために。僕の欲望を満たすただそれだけのために、過去の僕をも利用する。ただ、それだけのことだ」
「なに……? 何を言っているの?」
思い詰めたような言葉。しかし直後に、ダッシューはまた軽薄な笑みを顔に貼り付けた。
「……僕は、君に何を伝える気もない。それは、僕の欲望ではないからだ」
ダッシューが再びグリフに向け飛ぶ。剪定用の巨大なはさみの刃が、グリフの首を狙って間髪入れずに突き出される。
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