【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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155:名無しNIPPER[saga]
2018/01/21(日) 10:57:15.71 ID:agWmrLpM0

 そんなふたりだからこそ、がんばってほしい。そんなふたりだからこそ、報われてほしい。

 きっとこんな勝手なことを考えずとも、ふたりは自分たちでがんばって、自分たちで報われていくのだろうけれど。

「明日、見に来てくれるとうれしい。もちろん、大埜さんも」

「えっ……」

 ゆうきより一歩下がった位置で話を聞いていただけのめぐみに、有紗が声をかける。急なことで驚いた様子のめぐみにかまわず、有紗は続けた。

「もちろん、予定があったりしたら来られないとは思うけど……」

「あっ……その、行くわ。私も、行く。楽しみに、してるから……」

「そっか。ありがとう、大埜さん」

「あ、そろそろ休憩終わりだよ、有紗」

「ああ、本当だ。じゃあ、また明日。ゆうき。大埜さん」

「ふたりとも、明日の演劇部の舞台、楽しみにしててねえっ」

 体育館を舞台に向けて駆けていくゆうきと有紗。笑顔が弾け、輝いている。

「……まるで、ホーピッシュそのものみたいグリ」

「えっ?」

 いつの間にか、ブレイとフレンが足下にやってきていた。ブレイは大きな瞳でユキナと有紗を見つめながら、小さな声でつぶやいた。

「あのふたりグリ。あれが、希望の世界ホーピッシュの希望の力グリ……」

「あのふたりが? ははっ、それ、面白い冗談だね」

「冗談じゃないニコ。ゆうき、あんたにはあの希望の力が足りてないニコっ」

「えっ……怒られてるの、わたし……」

「希望の力……」

 少しだけへこむゆうきと、感慨深げにユキナと有紗を見つめるめぐみ。

「……なんとなく、わかる気がするかも。あそこまで熱心になれる何かを、私は持っていないもの」

「大埜さんまで……」

 ゆうきにはよくわからない。よくわからないけれど、ユキナと有紗を見ていてすごいとは思う。すごいと思うし、応援してあげたいと思う。

「それが、希望の力……」



「――いいや、違う。すばらしい欲望の力だ」



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