【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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154:名無しNIPPER[saga]
2018/01/21(日) 10:55:19.66 ID:agWmrLpM0

…………………………

「ゆうきっ、お疲れ様っ」

「わっ」

 あらかた作業も終わり、残りの準備は明日の朝という運びとなった。学級委員は皆晴れやかな顔をして解散し、ゆうきとめぐみもまた気持ちよく家路につこうとしていた。

 そんなときに、急に背後から飛びつかれれば驚きもする。

「ユキナ?」

「うんっ。見てたよー、ゆうきと大埜さん、途中でちょっと作業サボってたでしょ?」

「さ、サボってなんかないよ」

 言い返してから気づく。そういえば、ブレイとフレンと話していたときは、周りからはサボっているように見えたかもしれない。

「あー……」

「ちょっとちょっと! 冗談だよ、冗談。そんな気にしないでよ」

「ゆうきはマジメだから、冗談でも気に病んでしまうんだ。あんまり変なことを言うんじゃない」

「あいたっ」

 慌てるユキナの頭を軽くはたく手。背が高いクラスメイト、ユキナとセットの有紗だ。

「有紗ひっどーい」

「ひどくない」

 ふたりのかけあいはもはや定番と言ってもいいかもしれない。ユキナがバカをやって、有紗がたしなめるのだ。

「ふたりとも、練習は?」

「今は休憩中なんだ。あと一回通し稽古をして、それでおしまいだよ」

「そっか」

 先の、演劇部の練習の様子を思い出す。誰も彼も、自分たちのやっていることに誇りを持っていて、キラキラと輝いていた。きっと、明日はもっと輝くのだろう。ゆうきは、そんなユキナと有紗を、去年一年間、ずっと間近で見てきたのだ。

「……明日の本番、がんばってね」

「うん。ありがと、ゆうき」



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