【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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135:名無しNIPPER[saga]
2018/01/14(日) 17:32:30.72 ID:eQRkBpc+0

 瞬間、空色の光がユニコの周囲で爆ぜた。それはしなやかでなめらかで、しかし雄々しい激流のごとき光。ユニコは確信した。これこそが、自分が持つ優しさの力なのだと。

「……フレンは、私が守る!!」

「なにッ!?」

 ユニコの身体から発せられる青白い光が指向性を帯びた。それは壁となり、ユニコの前面を覆い尽くす。

 それは凄まじい守護の力だった。

 優しさのプリキュアが持つ、絶対防御の盾だ。

「……優しさは、その強さ故に、誰かを守ることができるニコ」

 そんなユニコの背中を頼もしく見つめながら、フレンは呟いた。

「ユニコの優しさが、苛烈な防御の力となって、フレンを守ってくれたニコ」

 ゴーダーツの放った光は、ユニコの防御の光の前に儚く砕け散った。ユニコの苛烈なる守護の光は、役目を終え、すっとかき消えた。

「……これが、私の “守り抜く優しさの光” 。ふふ、何か不思議だわ」

「ッ……キュア、ユニコ……!!」

「ごめんなさい、ゴーダーツ。あなたの覚悟も何もかも、私の知ったことではないの」

 そしてユニコは、フレンを抱え、かろやかな足取りで飛んだ。

「あなたにあなたの使命があるように、私には私の想いがあるの。だから、絶対に負けないわ!」

 ゴーダーツの頭上を飛び越え、着地する。そこには、往来の真ん中でウバイトールと格闘を繰り広げるキュアグリフの姿があった。

「――はぁあああああああああああああああ!!」

 ずどん、と空気が震える。その振動は空気を伝わりユニコの身体をも揺るがすほどで、ユニコは自身の目を疑った。

「す、すごい……」

 グリフの拳が、ウバイトールに正面からたたき込まれる。一瞬遅れて、まるで頂点から下るジェットコースターのように、ウバイトールが轟音を立てて吹き飛ばされる。グリフの拳、そして身体には、薄紅色の光が立ち上っていた。

「ふぅ。なんか、よく分からないけど、今日のウバイトールはそんなに強くないよ」

「い、いや……なんか、むしろあなたが強くなっているような気がするけれど……」

「? そうかな」

 そうよ! とよっぽど言ってやりたかったが、我慢しておいた。吹き飛ばされたウバイトールが、今まさに立ち上がろうとしていたからだ。

「グリフ、いくわよ!」

「うん!」



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