【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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129:名無しNIPPER[saga]
2018/01/14(日) 17:24:53.84 ID:eQRkBpc+0

…………………………

 そして、そんな願いを持つ妖精が、もうひとり。

「ねえ、フレンはブレイと仲良くしたい?」

「それは……」

 めぐみとフレン、ふたりは今まさにゆうきの家に向かう途中だった。

「ねえ、どうなの?」

「……言いたくないニコ」

 めぐみの質問に、ぷいっと顔を背けるフレン。めぐみは苦笑しながら、けれど身につまされる思いだった。

(この子ほどじゃないだろうけど……私も、こんな感じなんだろうな)

 ゆうきや、その他多くの人から言われることだ。自分が、素直じゃないということ。

「ねえ、いいじゃない。いま、ここには私しかいないのよ?」

「…………」

 黙りこくったままのフレンに、めぐみは一計を案じた。

「……フレン。私はね、王野さんともっと仲良くなりたいな」

「ニコ?」

「こんなこと、本人の前じゃ恥ずかしくて言えないけど、いつか面と向かって言いたい。王野さんと、もっと仲良くなりたい」

「めぐみ……」

「フレンは違うの? たとえ、国同士の仲が悪くたって、あなたが仲良くしたいと思うのなら、ブレイと仲良くなるなんて簡単なことのはずよ?」

 めぐみの言葉に、フレンは肩を落として。

「……でも、フレンは昔から顔を合わせれば、ブレイのことをからかってばかりだったニコ。きっとブレイは、フレンのことなんか嫌ってるニコ」

「そうかしら? それも、聞いてみないと分からないわよ?」

「……怖いニコ」

「そうね。怖いわね」

 本当に、自分と話しているようだった。フレンと話していると、自分が思っていること、自分自身のこと、そんなものと、まっすぐに向き合える気がした。

「怖いけど、伝えないと伝わらない。想っているだけじゃ、その気持ちは伝わらない。私が今日、フレンにフレンのことを聞いたように、相手に想いを伝えないと」



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