【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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名無しNIPPER
[saga]
2018/01/14(日) 17:18:58.41 ID:eQRkBpc+0
「……大埜さんはさ」
「うん?」
「とっても優しいよね。けど、優しすぎるから、いろいろと考えすぎちゃって、だから、その優しさをあんまり表に出せないんじゃないかな」
ゆうきは本人には天然という言葉はよくわからない。けれど、友達に対してお節介をしてしまうことが天然だというのなら、それはそれでいい気がした。
「きっと、想いを伝えて、迷惑だなって思われることはないと思う。相手のことを知りたいって思うことは、決して迷惑なんかじゃないと思う」
ゆうきは笑って、続けた。
「だって、わたしは大埜さんに、もっとわたしのことを知ってもらいたいから」
「……王野さん」
知ってほしい。知りたい。だって、友達だから。それはきっと、ブレイとフレンも変わりないと思うのだ。
「ふふっ……王野さんって、ほんと、お節介ね」
「えっ……」
我ながら、なかなかいいことを言ったのではないかと思っていたから、そのめぐみの言葉はゆうきにとって少なからずショックであった。
「ああ、ごめんなさい。悪い意味ではないの。ほめ言葉よ、むしろ」
「……そうなの?」
「そうよ」
にわかには信じられないが、めぐみの優しい笑顔を見て、うそをついていないということはわかった。
「私にはない優しさだもの。そんな風になれたら、私も……」
「?」
「……ごめんなさい。なんでもないわ」
めぐみが何か、言葉を飲み込んだ。
世界は勇気と優しさにあふれている。友達のことを知りたいという気持ち。自分の行いが迷惑なんじゃないかと不安になる優しさ。けれどそれを覚悟した上で相手に意見をする勇気。小さなちいさな、すぐにかき消えてしまいそうな想いだけれど、それはしっかりと心に息づき、育まれている。小さなちいさなその想いは、芽を出し、大きな勇気、大きな優しさとして誰かを救うのかもしれない。
「……家に帰ったら、一度ふたりと話してみなくちゃならないわね」
「うん!」
世界はままならないことばかりだ。けれど、小さな勇気や優しさがひとを救うのなら、そんなままならない世界は、きっと美しいものでいっぱいになる。
世界はきっとずっと、そうやって回ってきたのだ。
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