【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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119:名無しNIPPER[saga]
2018/01/14(日) 17:14:42.55 ID:eQRkBpc+0

…………………………

「はふぅ……やっと終わったね」

「ええ」

 笑い合って見上げた先、教室後方の掲示板には整然とポスターが並んでいる。自分たちでやったことだが、よくできたと思う。

「じゃあ、フレンたちを迎えに行きましょう。きっと待っているわ」

「うんっ」

 教室を出て、向かう先は校舎脇の中庭だ。ふたりの足音を聞きつけたのか、ガサガサと草むらが揺れて、ヒョコッと小さな顔がふたつ、顔を出す。ゆうきはしゃがみ込み、愛らしい姿のふたりを迎えた、が。


「ゆうきぃー!」

「わふっ」

 その片方、茶色いずんぐりむっくり体型のぬいぐるみがゆうきの顔面めがけて突撃した。本人には攻撃する意志はおろか、勇気すらないだろうが、それでもやられた方はたまらない。

「お、王野さん!?」

 あまりの衝撃に後ろに倒れかかるゆうきをめぐみが支えてくれる。なんとか自分で持ち直すことができたゆうきは、そのままずるずるとすべって落ちたブレイを両手でキャッチする。

「……ブレイ、あなたねぇ」

「グリぃ〜〜〜……」

 ブレイにとっても思わぬ衝撃だったのだろう。体中を真っ赤にして目を回している。

「大埜さん、ごめんね。ありがとう」

「どういたしまして。それよりあなた、顔が真っ赤よ?」

「……だろうね」

 鼻血が出ていないことがまだ救いだろうか。

「まったく、これだから弱虫はだめニコ」

「フレン、そういうことを言うものではないわ」

 ゆっくりゆったりと草むらからやってくる、空色のぬいぐるみ。彼女の呆れるような声をたしなめるのは、めぐみの役目だ。しかし当のフレンは気にする様子もなく、ゆったりとめぐみの足下にすり寄る。

「本当のことを言ったまでニコ」

「あなたねえ……」

 ため息をつきながら、しかしめぐみはフレンを優しく抱き上げる。



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