【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】
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名無しNIPPER
[saga]
2018/01/14(日) 17:15:22.68 ID:eQRkBpc+0
「ブレイ、ブレイ。しっかりして」
「グリっ」
ゆうきがブレイを揺すると、ようやくブレイは我に返ったようだった。かと思えばすぐに泣き出して、ゆうきを困らせる。
「グリぃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」
「ち、ちょっとブレイ? 一体どうしたっていうの?」
「フレンがぁ〜〜〜フレンがいじめるグリぃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」
「わかった! わかったからちょっと静かにして!」
中庭に人影がないとはいえ、いつ誰がやってくるか分かったものではない。ゆうきは慌ててブレイをあやしはじめるが、ブレイは一向に泣き止もうとしない。
「フレン! ブレイに何をしたの!」
「何もしてないニコ。ちょっとからかって遊んでただけニコ」
「そういうのを何かしたって言うの!」
フレンはめぐみの腕の中でそしらぬ顔。それ以上何を言っても意味はなさそうだ。
「まったくもう……あなたたちはどうしてそんなに仲が悪いの?」
「……べつに。仲が悪くなんてないニコ」
「グリ……」
少し言いよどむように、フレンがそっぽを向いて呟く。ブレイも泣き疲れたのかピタリと泣き止み、フレンと逆方向を向く。少しおかしな雰囲気に、ゆうきとめぐみが顔を見合わせる。
これではまるで、フレンとブレイが本当に仲が悪いみたいではないか。
「ブレイ……?」
「フレン?」
世界はままならない。人と人の間には溝があって、それはどんなに仲がよくなろうと、変わらずそれは横たわっている。目を背けるフレン、目を伏せるブレイ、そのふたりの思うこと、考えること、それはゆうきとめぐみにはわからない。わかりようがない。人は、目と目で想いすべてが通じ合うほど便利にはできていないのだ。
「…………」
けれど、それでも、だからこそ。ゆうきは思うのだ。
(わたし……もっとブレイとフレンのこと、知らなくちゃいけないんだ)
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