25:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 12:42:20.78 ID:nZJI/gt30
鞠莉「失敗、したの」
選んだ言葉は、驚くほど単純な言葉だった。
驚いた様子もなく、ことりさんは軽く眉を寄せてみせた。
ことり「最後のステージのことだよね」
鞠莉「……その記事も読んだのね。あの記者、こき下ろしてくれちゃって、まあ」
ことり「あはは……記者さんにもいろんな人がいるからねぇ」
鞠莉「μ's も何かあったの?」
ことり「うん、あったよ〜。特に優勝した後なんかはいっぱい記事が出たからね」
ことり「中には変なことが書かれた記事もあってね、ふふっ、部室でにこちゃんが怒ってたなぁ」
鞠莉「それでも、いい記事が多かったはずよ」
ことり「比べちゃだめだよ」
鋭い切り返しに息をのんだ。当たり前だ。比べて何になる。
拗ねたようなことを言った自分が惨めだった。
ああ、私は惨めだったんだ。
だって、失敗だった。
ダイヤも果南も、誰も何も言わなかったけれど、あれは失敗だった。
最高だと信じて疑わなかったAqoursは、あの日失敗して、終わったんだ。
ことり「……ねえ、鞠莉ちゃん」
ことり「もう一度、やってみない?」
鞠莉「え?」
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