13: ◆JDH1DmZBjFQa[saga]
2017/12/15(金) 19:51:53.05 ID:TXSil8FD0
フレデリカ(飛鳥)「……フレデリカ?」
飛鳥(フレデリカ)「えっ!? あっ……あ〜フレちゃん、知への探究心が止められないよー!」
フレデリカ(飛鳥)「今日のキミはやっぱりどこか変だ。カフェの気になる発言もそうだし、今だってそう。まるでキミはボクの知らない何かを理解っているかのようだ。だとしたらそれは何だ? キミの瞳はセカイを……どんな風に捉えている」
飛鳥(フレデリカ)「……アスカちゃん」
飛鳥(フレデリカ)「何があっても、ふたりでがんばろうね」
フレデリカは真剣を通り越して気分の昂りを抑えきれないといった様子で話している。
フレデリカ(飛鳥)「……? そうだね」
飛鳥(フレデリカ)「ほら、元気だして!クヨクヨしてたらアスカちゃんらしくないよ。こんな時だからこそ自分らしくしないとね。大事なのは器じゃなくて魂なんだよ」
フレデリカ(飛鳥)「あ、当たり前だ! ボクは二宮飛鳥だぞ! ……どちらかといえばらしくないのはキミの方だよ」
飛鳥(フレデリカ)「劇団宮本フレデリカここに開演!」
フレデリカ(飛鳥)「……フム?」
飛鳥(フレデリカ)「どうだった?しっかり考えている姿がクールで明るい感じがキュートだったでしょ!」
フレデリカ(飛鳥)「いや……ただふざけているキミにしか見えなかったよ」
飛鳥(フレデリカ)「えぇ、ひどーい! 劇団フレちゃん失敗しちゃったー! 上手くいってたと思ってたのになー」
フレデリカ(飛鳥)「まぁでも言っていることはそうだな……悪くない」
飛鳥(フレデリカ)「本当!? やったね! アスカちゃんのお墨付き☆」
笑顔を取り戻したフレデリカは小躍りしながら、ドアノブに手を掛けた。
飛鳥(フレデリカ)「じゃーねアスカちゃん、また明日! らびゅ〜♪」
扉はゆっくり閉じられた。嵐が過ぎ去ったような静けさがボクの部屋を包み込んだ。
ボクが見ている風景はあまりにもリアルで夢だということを忘れかけてしまう。
そもそもこれは本当に夢なのだろうか。
きちんと作動する自らのカラダ。思い通りにいかないストーリー。色とりどりな人間の感情。
地に足がついている感覚と、今触れているドアの鍵の冷たさ。
右の手を鍵から離し、ゆっくり顔をつねるとじんわりとした鈍い痛みが右頬に広がった。
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