名前はきっとスマイリー
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7:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/14(木) 19:39:56.72 ID:bHIAf+4c0
 スマイリーのことを想う時、僕は必ずこれらのことを思い浮かべる。

 白い気球、それを運ぶ白い渡り鳥の声、ひつじ雲、ポップコーン。

 今でもそれは変わらない。
以下略 AAS



8:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/14(木) 19:43:19.05 ID:bHIAf+4c0
 青い空、無限の天蓋がはるか頭上を覆い、澄み透る空気がぱりっと調和を生み出す。
 その光景はいつも決まって穏やかな哀しみの気配に満ちている。


9:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/14(木) 19:48:23.59 ID:bHIAf+4c0
 ひとつ断っておくと、当時の僕は「スマイリー」という言葉自体全く意識することはなかった。
 それは今もほとんど変わらない。
 知っていたかどうか、という問いかけに判然とした返答をすることもできない。
 でも僕は間違いなく「スマイリー」を、あらゆるもののなかに認めていたことは確かだった。


10:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/14(木) 20:04:21.55 ID:bHIAf+4c0

  *****

 僕は一時期、魔法少女たちのアトリエに間借りをしていたことがある。
 当の話の一日、あるいは一年も僕はその奇妙なアトリエに住んでいた。
以下略 AAS



11:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/14(木) 20:15:20.52 ID:bHIAf+4c0

 このアトリエは奇妙のオンパレードだった。
 家賃も必要なければ、アトリエらしき何かが行われている様子もまるでなかった。
 アトリエとはいったい何なのだ?


12:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/14(木) 20:28:11.05 ID:bHIAf+4c0

 魔法少女は全部で三人いた。
 それぞれピンクのスター、イエローのサンダー、スカイブルーのウィンドという名前だった。
 色はたんにイメージカラーというものらしく、名前とは関係ないとのことだった。
 彼女たちによれば、
以下略 AAS



13:名無しNIPPER[saga]
2017/12/14(木) 22:07:10.15 ID:bHIAf+4c0

 その日の朝、めずらしく三人は僕よりも早く起きて、朝ご飯の支度をしていた。
 いや、たぶんそんなことは初めてだっただろう。
 それまでは僕が先に起きて、僕がかかさず朝ご飯を四人分作っていたのだから。


14:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/14(木) 22:12:54.54 ID:bHIAf+4c0

「おはよう!」
 と三人の魔法少女が口々に言ってきた。
 共同スペースには、特に魔法の気配は感じられなかった。
 ごくふつうの、朝の台所の風景のように見えた。


15:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/14(木) 22:18:43.68 ID:bHIAf+4c0

 僕はあっけにとられて何を見るともなく見、朝ご飯のいい匂いを鼻から取り入れていた。
 しばらくしてやっと、おはよう、と彼女たちに言うことができた。
 僕らは四人揃って食堂にひとつだけあるテーブルに向かった。
 こんなことも初めてだった。
以下略 AAS



16:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/14(木) 22:24:12.80 ID:bHIAf+4c0

「そういえばさ」
 とスターが僕に言った。

「名前、なんていうの?」
以下略 AAS



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