ルビィ「終わった、その後」
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3: ◆b0Vu8MQV5UgY
2017/12/10(日) 20:26:11.89 ID:tkpAzfiG0
ダイヤ「・・・? っ!?ルビィ!」

ルビィ「あ・・・」

ダイヤ「何をしているの!寝てないとダメじゃない!」


身を隠そうともせずに棒立ちになっていたルビィに気付き、お姉ちゃんが目の前まで来ても、動けませんでした。

気遣いと叱責の入り混じった言葉も通り抜け、ルビィの中に反響していたのはあの音色。

胸が苦しくなり、手を引かれて踏み出す足の一歩一歩が重かったのは、決して熱だけのせいではなかったと思います。

やがて義務教育が始まり、畳敷きの座敷ではなく、鉄筋コンクリートとシート張りの教室へ。

授業中も、食事中も、正座を強要されないことにびっくりしました。

国語も算数も全部同じ先生が教えてくれることにびっくりしました。

何より、誰かが答えを間違えても怒られないことが信じられませんでした。

でも家に帰ると、またあの息の詰まる時間がやって来ます。

ルビィなりに上達はしていたんだと思います。たぶん。一度も褒められなかったけど。

先を行くお姉ちゃんとの間は、きっと年齢の三倍以上の差が広がっていて。

学校へ行っても、みんなと同じ教室にいても、ルビィはどこかに浮かんでいるような気持ちでした。

なんでみんなと違うんだろう。なんでお姉ちゃんと違うんだろう。


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