ルビィ「終わった、その後」
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2: ◆b0Vu8MQV5UgY
2017/12/10(日) 20:25:44.79 ID:tkpAzfiG0
理由を知ったのは風邪を引いたある日。

いつもより静かな私室まで流れ込んだ音に引かれ、ふらふらとたどり着いたのは、今日は使わないはずの離れ部屋。

そこまで来て初めて、耳に触る心地良い旋律が、いつもヘロヘロ鳴らしている弦楽器によるものだと気付きました。


ダイヤ「〜♪」


箏に向かう凛とした姿勢。落ち着いた佇まい。響きに合わせて移ろう指。

そして何より、これだけの演奏をしながら辛さの一つも見られない楽し気な顔。

ルビィはやっとわかりました。先生が求めていたのはこれだったんだと。

あの人たちは、弦を弾く度に強弱も高低もバラバラになるような小娘のお守りをするためにいるわけじゃないんだと。

なんて、当時のルビィにそこまできれいなネガティブシンキングはできませんでしたけど。

目と耳を通ってどんな言葉よりも強烈にぶつけられる理想像。キラキラしたもの。黒澤ダイヤ。


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