64: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/12/14(木) 06:53:21.65 ID:3WL1s/2Yo
スピーカーから聞こえて来た彼の真剣なその口調に、
百合子はスマホを少しだけ顔から離すと高鳴る鼓動を落ち着かせるため自身の胸へと手をやった。
「プ、プロデューサーさんのお家ですか?」
「ああ」
「分かりました。私、なるべく急いで駆けつけま――ああっ!?」
「ど、どうした百合子! なにがあった!?」
「……あのー、早く行きたいのはやまやまなんですけどぉ……」
そうして、彼女は春香の残した"置き土産"について説明する。
百合子が事情を話し終えると、電話口からため息が聞こえ、何かを諦めたようにプロデューサーがこう返した。
「……よし。その件についてはこっちが後で処理しよう」
「本当ですか? 助かります! 私、自分じゃどうしたらいいか分からなくて」
「なに、そんなに心配しなくても俺の給料がまた減るだけ……っと、
そ、それじゃ、百合子、待ってるから! できるだけスグにウチに来て――ぬあ゛っ!?」
「プロデューサーさん? プロデューサーさん!? ……なんだろ、急に切れちゃった」
不審な終わり方をした通話に百合子がその眉根を寄せる。
電話の向こうから最後に聞こえて来たものは、
何かを叩きつけるような物音とプロデューサーの断末魔……。
「きっと、何かあったんだ。プロデューサーさんに良くないこと!」
事件の匂いを感じとると百合子は765プロから飛び出した――
文字通り事務所の窓を開けて、広がる虚空へアイキャンフライ。
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