ムーディ勝山に受け流されたものたちが暮らしている街
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65:名無しNIPPER[saga]
2017/12/11(月) 23:37:32.48 ID:0EiW2Qh10
 ***

「この街には慣れましたか?」

 喫茶店のマスターの問いかけに対して、
 それなりに、と私は答える。

「でも、もう行かなきゃ」

 私はカウンターを立つ。

「優しい街だった。穏やかな街だった。
 居心地の良い街だった。
 だけど、ここに留まることは、
 そのまま時間の流れに飲み込まれることを意味する。
 それでは駄目なんだ。
 私はそれを許せないんだ」

 私は絞り出すような声で言う。


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