5:名無しNIPPER[saga]
2017/12/01(金) 23:23:13.76 ID:+P5Gf9cd0
「今日はね。お別れを言いに来たんだ」
横に立つちひろさんの、顔色が変わった。
「あの事故の時、僕もどうも痛めたらしくてね……ここがちょっと、ダメらしいんだ」
指をこめかみに当てる。菜々は何も反応しない。
「今はまだいいんだが……物忘れがひどくなってきてね。このまま行くと、菜々のことも覚えられなくなるらしい」
自分がプロデューサーだったことも忘れ、やがて僕は廃人となり死に至る。
そして菜々のことも、僕が愛してやまないアイドルのことも、次第に忘れてしまう。
僕は、それが怖かった。
だから、これでおしまいだった。
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