6:名無しNIPPER[saga]
2017/12/01(金) 23:23:45.89 ID:+P5Gf9cd0
「菜々。君が目覚めた時に、僕が君を覚えていないんじゃ、何かと恰好がつかないだろう?」
つまり僕は、逃げ出すのだ。
僕が菜々のことを忘れてしまう前に、菜々の前から去る。
菜々が最後に会った僕が、彼女のプロデューサーだった僕であるために。
「すまない。結局僕は……君をシンデレラガールにはしてあげられなかった」
彼女と何をしたのか、正直なところ、今となってははっきり思い出せない。
クリスマスに何をしたのか。年末に何をしたのか。
それでも、彼女にてっぺんの景色を見せてあげられなかったことは、僕ははっきりと覚えていた。
それだけが、心残り。
僕の人生の、悔いと呼べる部分だった。
11Res/4.49 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20