153: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2018/03/10(土) 00:40:03.58 ID:jNPZmSN30
魔女「敵陣営の中に味方?」
大富豪「資源も兵力も圧倒的にあちらが上。ならば常に工作をしかけて内部に協力者を作るべきだろう。王国側とて、一枚岩ではない。王の政治に疑問を抱く人間もいるはずだ」
魔女「軍師とは相談したのかい」
大富豪「書簡でやり取りをした。彼も私と同じ結論に至ったようだ」
魔女「随分と思い切った決断をしたものだねぇ」
大富豪「大捷を得るためには、多少のリスクも冒さねばならん。虎穴に入らずんば虎子を得ず、とも言うではないか」
魔女「で、目をつけている人物はいるんだよね〜?」
大富豪「一人だけいる。誰よりも近くで、王の背を追い続けた男だ」
王の背を追い続けた男。
その言葉だけで、魔女は大富豪が誰のことを言っているか理解した。
困ったように微笑む。
魔女「大富豪。キミって奴は、なんてムチャなことを……。でも、嫌いじゃないよ。挑戦こそ成功への鍵だからね」
魔女は杯を干すと、席を立った。
魔女「一緒に踊ってくるよ。キミもどうだい?」
大富豪「遠慮しておく。私は裏方で十分だ」
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