23:名無しNIPPER[sage saga]
2017/11/28(火) 18:07:20.73 ID:TWqzOMXa0
月(よし……行くぞ)ガタッ トントントン
月「粧裕、僕だ」コンコン
月「このままでいいから少しだけ……え?」ガチャッ
月(この数日がなんだったのかと思うほどあっけなく開いたそのドア)
月(真っ暗な粧裕の部屋に廊下からの明りが差し込んで五日ぶりに見る粧裕の姿がそこにあった)
月「さ、粧裕?」
月(自分の目を疑った)
月(ボサボサになった髪で目元が全く見えない。口元には嘔吐物がこびりついていて服も自分の嘔吐物に塗れている。そして粧裕が生み出す雰囲気というものは負のオーラをこれでもかと含まれるものだった)
粧裕「お兄ちゃん」
月「あ、ああ」
月(しかしそれも全て粧裕が顔を上げた途端消えうせたのだ)
粧裕「ごめんっ! 何だかちょー具合悪くって今までぴくりとも動けなかったの!」
月(いつもの表情だ。頬はこけて目も焦点があってはいないが、表情だけはいつもの表情だった)
粧裕「お父さんもお母さんも心配してるでしょ? 早く謝んないといけないよー」
月(それが僕に更なる不安を抱かせた。だけどそれを問いただす前に粧裕はおぼつかない足取りで歩いていく)
279Res/155.18 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20