【ポケモン】キミの知らない物語【化物語】
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49: ◆3s4IbQehY.[saga]
2017/12/02(土) 19:46:50.77 ID:r3rkJwJZ0
アサギジムにいた方からミカンさんの家を聞き出し、無許可ではあるがお邪魔した。

「お、お邪魔します…」
「失礼しまーす、ミカンちゃーん!起きてるー?」
「………返事がありませんね」
「変だね、彼女の身になにかあったのでなければいいんだけど」
「確かミカンさんの自室は二階と言っていましたね」
「うん…ミカンちゃん入るよー!」

あらかじめ言っておくが、私はこの先何があるのか全く見当はついていなかった。
しかし、ミカンさんがいる部屋に踏み入った瞬間、私には全てが分かった。
いや、私でなくともその光景を見た誰もが事の異常性というのは気付くはずだ。
実際に、私と一緒に二階に上がってきた二人もおかしさに動きを停止した程である。

「なにこれ」
「いや、分からない…一体これは」
「……………」

綺麗にまとめられた少女らしさが伺える少し広めの空間の中。
その空間に設置されたベッドの上で小さな寝息を立てながら眠っているミカンさん。
カーテンは今朝誰かが開けたのか、彼女に向かって強めの日光が当たっている。
しかしそんな事など気にもしないように、眩しいとすら感じずに彼女は眠る。
だが、それよりも、その程度の事なんかよりも私達の目を引く“それ”はいた。

「この子は…ポケモン、なの?」

ベッドの上で今も眠り続けるミカンさん。そんな彼女に寄り添っているように。
彼女を目覚めさせようとする全てから彼女を守るように。否、遮断しているように。
部屋の天井にまで届きそうな、その巨体を丸めてベッドを包み込むような体制で。
ポケモンで例えるなら、メリープともモココともつかないそれは。
雲よりも白いその柔らかな毛でミカンさんを覆い隠すように、彼女と眠っていた。


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