268: ◆Bc4KZX4MNU[saga]
2020/10/08(木) 04:03:33.35 ID:iYX4OPw+0
―――【翌朝:病院:???の病室】
ふと、眼が覚めて視界に映るのは天井
知らないがなにがあったのかはわかる
ここが天国でもないことが、はっきりとわかった
「あ……あ、あ……こんな、声、だっけ?」
少し不安になりながらも、動かしにくい体を動かす
腕につながっている点滴のチューブが抜けないように、ゆっくりと上体を起こそうとしたところで、気づく
横に、誰かがいた
「……よう、おはよう」
「……京ちゃん」
幼馴染、宮永咲がそこにいた
ハッキリと自分の―――“須賀京太郎”の名を呼んだ親友
抱きしめていた“優勝トロフィー”を見て笑みを浮かべる京太郎
「おめでとう」
「っ……遅いんだよぉ、いうのがぁ」ポロポロ
笑顔を浮かべるも、彼女の瞳からこぼれる涙
いつも明るい親友にそんな表情をさせた罪悪感に苛まれながらも、それでも京太郎は笑顔を浮かべた
上体を起こして、手を伸ばしてそっとその涙をぬぐう
「ま、たせた」
「ん……待たせすぎだよ! バカ京ちゃんっ!」ニコッ
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