( ´Д`)離れ小島の提督さんのようです
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8: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2017/11/18(土) 06:24:57.52 ID:pc666ZQu0



「────第6巡回艦隊より定時連絡。周辺海域に異常なし、引き続き警戒を続けるとのこと」

《ポート2より司令室、第2巡回艦隊の回収にS-76を一機向かわせる。離陸許可を》

「司令室よりポート2、確認した。離陸許可、離陸許可」

「八丈島鎮守府より、広域偵察のため航空隊が通過すると通知あり。現着時刻は七分後です」

「了解。施設内全艦娘並びに全作業員、○五○七に通過する機影は友軍だ。発艦・出撃予定の艦載機や基地航空隊がある場合それらの通過を待つように」

《此方ウミドリ04、神通以下遠征艦隊四名の回収を完了。四人とも健常、周囲に敵影も無し。これより護衛航空隊と共に帰投する》

《第5巡回艦隊旗艦天龍より司令室、指定時間外操業の漁船を一隻発見したぜ》

「いつも通り手は出さず包囲、強行突破を謀ったら“正当防衛”として拿捕しろ。

ポート7、急ですまんが仕事が1件入った。指定ポイントにて民間人を“保護”してくれ、事情聴取の後海保に引き渡す」

《了解、シコルスキーを一機上げる》

突如発生した入り口での惨劇に後ろ髪を引かれつつも、「なれている ことなので」と気絶した沼池一曹を手際よく壁に立てかける磯子一曹に後を託す。

飛び交う通信にフル稼働する機械端末の間を抜けて、室内に入った僕らは真っ直ぐ最奥に置かれた執務机に向かった。

「流石は提督、本日も時間通りですね」

執務机には“先客”の女性が居た。彼女───重巡洋艦娘の妙高さんは、目の前まで来た僕と龍驤さんに気づくとちらりと腕時計に目を向けて微笑む。最後に手元にあった書類を軽く揃えた後、妙高さんは立ち上がって僕たちに敬礼をする。

此方も思わず襟を正してしまうほど、威厳に満ちた敬礼だ。

「○五○○、第3秘書艦妙高は提督代行業務を完遂。八頭進提督並びに筆頭秘書艦龍驤に業務を引き継ぎます」

(´Д`)「はっ、お疲れ様です!」

「謹んで、引き継がせていただきます」

龍驤さんもいつもの軽快な関西弁はどこへやら、畏まった口調で妙高さんに返答する。

「…………はぁ〜〜〜〜」

しかしながら堅苦しい空気の継続はほんの数秒で、妙高さんが深く長いため息と共に身体の力を抜いたところで終わりを告げる。

「お疲れやな」

「ええ、本当に……」

そういいながら自身の肩をもむ妙高さんに、いつもの凛とした面影は見られない。よく見れば髪はぼさぼさで、目の下には薄らと隈が横たわっていた。

「ここだけの話、昨日分の事務処理が終わったのつい10分前なんです。間に合わないんじゃとひやひや致しました」

(;´Д`)「妙高さん、以前も言いましたけど単身で処理するのが限界だと思ったら誰かに声を掛けるなり翌日に持ち越すなりして大丈夫ですよ?今は国際情勢の関係でどの鎮守府もデスクワークがキャパオーバー気味なんですからなおのことです」

「多忙で疲労気味なのは皆同じですし、来る書類はすべて日本の国防に重要なものばかりです。疎かにするわけにも、他人に職務を押しつけるわけにも参りません」


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