( ´Д`)離れ小島の提督さんのようです
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43: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/11/19(日) 23:29:37.12 ID:TIWNuS4m0
一応、問題を即座に解決する方法はある。青ヶ島〜硫黄島間には何もないわけではなく、鳥島という小島が存在するのだ。

決して大きな島ではないが観測所にうってつけの山が二つあり、好都合なことに無人島のため“本来なら”拠点化するにも大きな制約がない。数日で鎮守府化や防護拠点化することが難しくても、せめて駐屯地と物資の集積所が置けるだけでも事情は大きく改善するはずだ。

そもそも、これほど重要な島嶼が今日に至るまで放置されていることの方がおかしい。まともな軍人なら真っ先に目をつけてしかるべきだし、何を置いてもまずこの島に巨大な戦力を投入し堅固な防御拠点を築くべきだった。

そして、実際に陸海空三自衛隊の上層部は連盟で鳥島の防御拠点化を具申したのだけれど………

(´Д`)「………一応聞いとこうかな。第何百次か忘れたけど、【鳥島鎮守府化要望】に対する八丈支庁からの回答は?」

「却下されました」

その返答だと予想していたとはいえ、それでも全員が──川内さんや瑞鶴さんさえ──げんなりした表情で天井を仰いだ。

「如何なる理由があろうとも、天然保護区域の環境を破壊することは許されないと回答がありました。ましてや特別天然記念物であるアホウドリの貴重な生息地であるため、よほど危急の事態で無い限りたとえ政府からの要請であっても受け付けないと。向こうの言い分では、防空機動艦隊の停泊さえ相当な妥協の末だそうです」

「やーくーしょーはーあーほーかー!」

なんとも言えない節回しで歌い上げながら、瑞鶴さんが勢いよく机に突っ伏す。ゴンっと音が鳴り、一瞬彼女の資料が机の上で跳ねる。

「今がその“よほど危急の事態”じゃないなら何だっつーの!!ヨーロッパじゃクトゥルフの神話生物みたいな奴等が何万体も陸に上がって人類攻撃してて、得体の知れない戦闘機の出現で制空権も今後は危うくて、しかもそんな奴等が四方八方から本土に押し寄せてくるかも知れない状況下で丸出しの急所抱えてる状態の!どこが!!危急じゃないってのよ!!!」

瑞鶴さんの叫びに、全員がウンウンと無言で頷く。

そりゃあ、「人類が存続するために自然を破壊する」のは傲慢だと言う意見は理解する。実際その傲慢を──特に産業革命以降──続けてきた結果が、解決の目処が全く立たない無数の環境問題だ。

それでもやはり、こう思わずにいられない。

そんなに自然と一緒に死にたきゃ素っ裸でアマゾン川に飛び込みピラニアの血肉にでもなりやがれクソ役人。


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