( ´Д`)離れ小島の提督さんのようです
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28: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/11/18(土) 22:29:28.52 ID:pc666ZQu0
虹の橋を封鎖できないことで知られる刑事ドラマシリーズで放たれた、「事件は会議室で起きているんじゃない」という高い知名度の台詞がある。ドラマ史に残る名言だが、これは少なくとも戦争には当てはまらない。

別に戦争が会議室から勃発するというわけではないけれど、戦争の「準備」をするために会議は欠かすことのできない重要な手続きだ。計画通りに戦況が推移することなどほぼ無いが、“核”となる部分を入念に練り上げることは決して損にはならない。

例えばこの週例会議の場合、議題は司令府から提示された任務の達成進捗や備蓄物資の増減の推移、演習による練度の向上具合、一ヶ月単位で見た場合のそれらの目標値に対する達成度、これら全てを踏まえた翌週以降の詳細な稼働計画と話し合う項目は多岐に渡る。いつ起きるか解らない深海棲艦による大規模な侵略や司令府側で時折企画される大規模な撃滅作戦に備えて、僕らは常に“準備”をし続け、行動の“核”となり得る部分を試行錯誤する。

行き当たりばったりで始まった戦争・作戦がいかに多くの命を無為に散らすかは、わざわざ御先祖様達が世界中で歴史に示してくれているのだ。同じ轍を踏む必要性は全くない。

………とまぁ、これが「平時」における週例会議の目的だ。

「まず、横須賀司令府からの指示には今週も変化ありません」

有事、或いはその直前と思われる状況では、この内容はまた大きく変わってくる。

「領海付近に出没する深海棲艦の撃滅と敵艦侵入を防ぐ入念な海上警戒と資源輸送の護衛の徹底的な強化、そして練度の向上。以上です」

「先月アメリカ政府から共有があった、深海棲艦の戦力増強の兆候について続報はありますか?」

「…………“引き続き兆候は顕著である”とのみ」


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